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ブックマーク / nikubeta.hatenablog.com (21)

  • 感性の歴史 フェーブル「いかにして往時の感情生活を再現するか」 - オシテオサレテ

    叢書『アナール 1929-2010 歴史の対象と方法』 1 〔1929-1945〕 (叢書『アナール 1929-2010 歴史の対象と方法』(全5巻)) 作者: E・ル=ロワ=ラデュリ,A・ビュルギエール,浜名優美,井上櫻子,北垣潔,平澤勝行出版社/メーカー: 藤原書店発売日: 2010/11/24メディア: 単行購入: 1人 クリック: 16回この商品を含むブログ (9件) を見る リュシアン・フェーブル「いかにして往時の感情生活を再現するか 感性と歴史」『叢書アナール1929–2010 歴史学の対象と方法 I』E・ル=ロワ=ラデュリ、A・ビュルギエール監修、浜名優美監訳、藤原書店、2010年、327–353ページ。 リュシアン・フェーブルが1941年に発表したプログラム的な論文です。けっしてわかりやすくは書かれていないのですけど、おおよそ次のようなことが言われているように思います。過

    感性の歴史 フェーブル「いかにして往時の感情生活を再現するか」 - オシテオサレテ
  • 顔を持たぬために歴史を書くこと 慎改『ミシェル・フーコー』 - オシテオサレテ

    ミシェル・フーコー: 自己から脱け出すための哲学 (岩波新書 新赤版 1802) 作者: 慎改康之 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/10/19 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 慎改康之『ミシェル・フーコー 自己から抜け出すための哲学』岩波新書、2019年。 著者は、フーコーの著作、講義録の見事な翻訳と、明晰な解説をすでにいくつも世に送り出している。書は、その著者による待望のフーコー入門書である。入門書であるのだから、フーコーの主要著作の内容紹介はもちろんなされる(まだ邦訳のない『肉の告白』の解説もなされる)。しかし、それと並んで書が重視するのは、著作と著作のあいだにあるつながりである。フーコーは次々と主題を変える。その変化をどう説明すればいいのか。 著者によれば、最初期のフーコーの問題意識は、近代社会のなかで失われた人間性をどう取り戻すか、というものだっ

  • 価値から生の意味へ 渡辺「歴史科学(歴史学)の方法論」 - オシテオサレテ

    渡辺和典「歴史科学(歴史学)の方法論 ジンメル・西南学派・ハイデッガー」『哲学論集』第45号、2016年、53–72ページ。 http://digital-archives.sophia.ac.jp/repository/view/repository/20170316017 19世紀後半に盛んにとりあげられた価値の哲学と、ハイデガーの哲学との研究を探る論考である。新カント派のヴィンデルバントとリッカートが学問の種類を2つに分けたのは、よく知られている。一つは科学の領域である。事実にもとづいて普遍的に成りたつ法則を発見する。これにたいして歴史の領域はあくまで個別的な出来事を扱うので、法則化になじまず、一見すると学問といえないように見える。これにたいしてヴィンデルバントとリッカートはこう答えた。なるほど歴史学は一回きりの出来事を扱う。しかしその出来事を意味を解釈する点を忘れてはならない。この

    価値から生の意味へ 渡辺「歴史科学(歴史学)の方法論」 - オシテオサレテ
    contractio
    contractio 2018/02/14
    あらたいへん。「ここから私の理解が及ばなくなるのだが、どうもこの意味の領域の話がジンメルから来ているようだ。」
  • 新カント派のはじまりのはじまり Beiser, Genesis of Neo-Kantianism, ch. 1, #1 - オシテオサレテ

    The Genesis of Neo-Kantianism 1796-1880 作者: Frederick C. Beiser出版社/メーカー: Oxford Univ Pr発売日: 2015/01/27メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見る Frederick C. Beiser, The Genesis of Neo-Kantianism 1796–1880 (Oxford: Oxford University Press, 2014), 23–46. 新カント派の歴史を扱う書物から、フリースをとりあげた章を読む。今回は前半部である。 ヤコブ・フリードリヒ・フリース(1773–1843)の名前が新カント派の歴史のなかで言及されることは近年まれである。しかし彼こそは、ヘルバルトとならんで新カント派の創設者であった。フリースは誰よりもはやくカントへの回帰を提唱してい

    新カント派のはじまりのはじまり Beiser, Genesis of Neo-Kantianism, ch. 1, #1 - オシテオサレテ
    contractio
    contractio 2016/07/08
    フリースについて。
  • モミリアーノの史学史 Grafton, "Momigliano's Method and the Warburg Institute" - オシテオサレテ

    Worlds Made by Words: Scholarship and Community in the Modern West 作者: Anthony Grafton出版社/メーカー: Harvard University Press発売日: 2011/05/31メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (2件) を見る Anthony Grafton, "Momigliano's Method and the Warburg Institute: Studies in His Middle Year," in Grafton, Worlds Made by Words: Scholarship and Community in the Modern West (Cambridge, MA: Harvard University Press, 2009), 231-54. モミ

    contractio
    contractio 2015/10/27
    モミリャノって未だに邦訳一つしかないのどうなってんだろ
  • 実験室のなかへ - オシテオサレテ

    Science In Society: An Introduction to Social Studies of Science 作者: Massimiano Bucchi出版社/メーカー: Routledge発売日: 2004/02/05メディア: ペーパーバック クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見る Massiano Bucchi, Science in Society: An Introduction to Social Studies of Science (London: Routledge, 2004), 61–76. 科学社会論の標準的教科書から実験室研究を取り上げた部分を読みました。科学的知識が社会的に構成されるという立場は、規模の大きな社会的要因が科学知識形成の過程に因果的に関与すると想定していました。これに対抗する形で1970年代半ばより現代科学に関し

    実験室のなかへ - オシテオサレテ
  • 伝統と反逆のうちの『百科全書』 逸見龍生「文人たちの結社」 - オシテオサレテ

    逸見龍生「文人たちの結社」『図書』No. 780、2014年2月、2–7ページ。 http://www.iwanami.co.jp/tosho/780/tosho.html 『百科全書』は啓蒙主義の精神を体現する書物だとされる。同時に表題からあきらかなように『百科全書』は辞書である。新たな精神性が辞書に具現化されるとはいかなる事態なのか? 論考はこの問いを入口に『百科全書』という書の成立を可能にした諸条件にメスをいれるものだ。まず辞書とは単なる無味乾燥な語の定義の羅列ではない。というより語の定義を確定することよりあからさまに権力が発動される機会というのはそうそうない。とりわけ絶対王政の確立期においては、諸勢力が打ちたてようとしていた言語の使用法を一掃し、公的で一義的な語の使用基準を定めることが重要な政治課題となっていた(『リヴァイアサン』が言語についての記述からはじまることを想起せよ)。

    伝統と反逆のうちの『百科全書』 逸見龍生「文人たちの結社」 - オシテオサレテ
    contractio
    contractio 2014/02/05
    「ジレンマを引きだすことで問題の土台そのものを解体するのだ。この破壊的作法自体は16、17世紀の懐疑主義論法にもみられるものであるものの、ベールや『百科全書』によってより大規模に展開されることとなる。」
  • スタイルとテクニック ハッキング「歴史家にとっての「スタイル」…」 - オシテオサレテ

    知の歴史学 作者: イアン・ハッキング,出口康夫,大西琢朗,渡辺一弘出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/12/27メディア: 単行 クリック: 86回この商品を含むブログ (40件) を見る イアン・ハッキング「歴史家にとっての「スタイル」、哲学者にとっての「スタイル」」 『知の歴史学』出口康夫、大西琢朗、渡辺一弘訳、岩波書店、2012年、351–394ページ。 ブログでもいくどか述べてきたように、近年の科学史研究は「科学とはなんなのか」ということは問わずに、個別の事例において信頼に価するとされる知識がいかに生みだされるかを分析する。これにより科学の歴史とはそもそもなんの歴史なのか、というディシプリンとしてのアイデンティティが危機に瀕している。 この状況で科学史家クロムビーは『ヨーロッパの伝統における科学的思考のスタイル[複数形]』を世に問うた。そこで目指されたのは、西洋の

    スタイルとテクニック ハッキング「歴史家にとっての「スタイル」…」 - オシテオサレテ
  • 充足理由律と自由意志 近藤「運命論と決定論」 - オシテオサレテ

    近藤智彦「運命論と決定論:ストア派・ライプニッツ・ラプラス」『創文』2007年8月、13–16頁。 古代哲学における運命論・決定論・自由意志の問題に一貫して取り組んでいる研究者が書いた小論を読みました。ラプラスは現実の事象はたとえそれがどんなに小さな規模のものであっても、先行する事象という原因なくしては生み出されないと主張しています。ラプラスが用いた「原因のない運動は存在しない」から出発して、やはりすべては運命(自然)にしたがって生じるとしたのがストア派でした。ストア派が原因なしの運動を不可能とみなしたのは、「仮に原因のない運動が導入されると、宇宙は拡散し分割されて、もはや一なる秩序と管理に即して統御される一なるものではなくなってしまう」からです(アフロディシアスのアレクサンドロス『運命について』192.14–15;近藤論考の14頁に引用)。無秩序を蠍のように嫌うギリシア人。実はラプラスが

    充足理由律と自由意志 近藤「運命論と決定論」 - オシテオサレテ
    contractio
    contractio 2013/07/26
    これ、誰かPDFで送ってください。
  • 榎本恵美子『天才カルダーノの肖像』発刊 - オシテオサレテ

    天才カルダーノの肖像: ルネサンスの自叙伝、占星術、夢解釈 (bibliotheca hermetica 叢書) 作者: 榎恵美子,ヒロ・ヒライ,坂邦暢出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2013/07/25メディア: 単行この商品を含むブログ (12件) を見る 榎恵美子『天才カルダーノの肖像 ルネサンスの自叙伝、占星術、夢解釈』勁草書房、2013年。 20日のシンポジウム会場では、できたばかりの榎さんの新著『天才カルダーノの肖像』を手にすることができました。見てください、このうつくしいの出来栄えを。 カバーを外すと、カルダーノの書にある星座を用いたデザインがあらわれます。 このように読みごたえがあるだけでなく、見て触っても楽しい書物となったのは、編集担当の関戸詳子さん、カバーイラスト原案を提供してくれたクレア・ヒライさん、そして装幀を仕上げてくれた岡澤理奈さんのおかげです

    榎本恵美子『天才カルダーノの肖像』発刊 - オシテオサレテ
    contractio
    contractio 2013/07/25
    勁草のこの辺りのやつはどなたの担当ですか。
  • 批評と社会学的視線 木村「〈批評〉の誕生」 - オシテオサレテ

    木村直恵「〈批評〉の誕生 明治中期における〈批評〉〈改良〉〈社会〉」『比較文学』第45巻、2002年、7–22ページ。 http://ci.nii.ac.jp/naid/40006129994 ある文化圏に外来の術語が入りこみ、それが短期間のうちに広く使われるようになるという現象をどう理解すべきか。この問いに答えるときに有効な議論の型の一つをきれいにみせてくれるすぐれた論文です。 「批評」という言葉は明治10年代に一度導入されたものの、広範に使用されることはなく、やがてすたれてしまいました。それが明治10年代の終わりごろに坪内逍遥が使いはじめるようになってから、一つのジャンルとして急速に定着します。「人生の批判」として出された『小説神髄』は、近代小説として批評的読解の対象となるべく書かれたテキストであり、実際に批評文を呼び起こしていきました。この後、欧米文明を確かな目で鑑定し、すぐれたもの

    批評と社会学的視線 木村「〈批評〉の誕生」 - オシテオサレテ
    contractio
    contractio 2013/04/28
    「術語が受容された理由を、同時代のうちにあったいくつかの事情から説明する。そのときに旧来の運動とその組み換え、および組み換えを行った人間の個人的バックグラウンドを重ねあわせて説明とする」
  • フーコー入門 ハッキング「ミシェル・フーコーの考古学」 - オシテオサレテ

    知の歴史学 作者: イアン・ハッキング,出口康夫,大西琢朗,渡辺一弘出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/12/27メディア: 単行 クリック: 86回この商品を含むブログ (40件) を見る イアン・ハッキング「ミシェル・フーコーの考古学」『知の歴史学』出口康夫、大西琢郎、渡辺一弘訳、岩波書店、2012年、163–186ページ。 ミシェル・フーコーのとあるインタビュー集(1980年)への書評として1981年に『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』に掲載された作品です。フーコーのこの時点までの思想的遍歴が明快に整理されています。あまりに明快なのでまとめ直す必要もないほどですけど、自分の中での整理のためにいちおう。 フーコーの探求の出発点は『狂気の歴史』の段階です。この時点でアナール派による長期持続への着目にしたがうことなく、むしろ歴史における断絶、それも2段階の断絶を発見し

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  • 古代の発生論と技術モデル Henry, "Embryological Models in Ancient Philosophy" #1 - オシテオサレテ

    Devin Henry, "Embryological Models in Ancient Philosophy," Phronesis 50 (2005): 1–42. http://www.ingentaconnect.com/content/brill/phr/2005/00000050/00000001/art00001 アフロディシアスのアレクサンドロス、シンプリキオス、アリストテレスの発生論を(この順)に取り上げた論文を読みました。重要な論考です。ここではアレクサンドロスとシンプリキオスの理論を解説する前半部をまとめます。発生のときに胚が見せる自己組織化という現象は古代の哲学者たちにとって謎めいたものでした。そこで彼らは、特定の技術をモデルに発生を理解しようとします。アリストテレスは『動物運動論』第7章で、動物の運動を自動人間の運動をモデルに解説しています。 さて、自動人形が動

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  • 立教大学シンポジウム 坂本発表文献表 - オシテオサレテ

    シンポジウム「人知の営みを歴史に記す 中世・初期近代インテレクチュアルヒストリーの挑戦」の開催がいよいよ目前に迫ってきました。 シンポジウム『中世・初期近代の精神史研究の挑戦』@立教大学 参考までに私の発表「アリストテレスを救え 16世紀のスコラ学とスカリゲルの改革」の文献表を以下に掲げます。ぜひ来てくださいね! 一次資料 アリストテレス『動物発生論』島崎三郎訳『アリストテレス全集 9』岩波書店、1969年。 アリストテレス『形而上学』出隆訳『アリストテレス全集 12』岩波書店、1968年。 Cardano, Girolamo. De immortalitate animorum. Edited by José Manuel García Valverde. Milan: FrancoAngeli, 2006. ライプニッツ「生命の原理と形成的自然についての考察」佐々木能章訳『ライプニッツ

    立教大学シンポジウム 坂本発表文献表 - オシテオサレテ
  • スキナーによる思想史の方法 スキナー「思想史における意味と理解」 - オシテオサレテ

    思想史とはなにか―意味とコンテクスト (岩波モダンクラシックス) 作者: クェンティン・スキナー,半沢孝麿,加藤節出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1999/11/05メディア: 単行 クリック: 38回この商品を含むブログ (18件) を見る クェンティン・スキナー「思想史における意味と理解」『思想史とはなにか』半澤孝麿・加藤節訳、岩波書店、1999年、45–140ページ。 http://www.jstor.org/stable/2504188 1969年に出された思想史の方法論についての有名な論文です。思想史研究者があるテクストを理解しようとするさいに、これまで2つのアプローチが取られてきました。一つは、テクストの意味を決定するのは政治的であったり経済的であったり宗教的であったりするコンテクストだとするものです。対してもう一つはテクストの自律性を強調して、その外部のコンテクストへ

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  • 科学革命における権威と経験の変質 Dear, "Totius in Verba" - オシテオサレテ

    3月20日に科学革命に関する新たな概説書の翻訳が出版されました。著者はピーター・ディア、訳者は高橋憲一さんです。 知識と経験の革命―― 科学革命の現場で何が起こったか 作者: ピーター・ディア,高橋憲一出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2012/03/20メディア: 単行購入: 2人 クリック: 53回この商品を含むブログ (10件) を見る というわけで訳書刊行記念という趣で、今日は著者ディアの代表作をとりあげます。中世・ルネサンスから近代科学への転換を、経験とそれを下支えする権威の変質に求めた論考です。 Peter Dear, "Totius in Verba: Rhetoric and Authority in the Early Royal Society," Isis 76 (1985): 144–61. http://www.jstor.org/stable/23174

    科学革命における権威と経験の変質 Dear, "Totius in Verba" - オシテオサレテ
    contractio
    contractio 2012/03/22
    ピーター・ディア『知識と経験の革命――科学革命の現場で何が起こったか』/難解だなこりゃ....。しかし読んだほうがいいみたいね。
  • 科学革命の舞台 プリンシペ『科学革命』#1 - オシテオサレテ

    Very Short Introductions: Scientific Revolution No.266 作者: Lawrence M. Principe出版社/メーカー: Oxford University Press (Japan) Ltd.発売日: 2011/05/19メディア: ペーパーバック クリック: 22回この商品を含むブログを見る Lawrence M. Principe, The Scientific Revolution (Oxford: Oxford University Press, 2011), 1–20. 科学革命に関する最新の概説書です。著者はロバート・ボイルの錬金術研究『野心的アデプト』で著名なLaurence Principeです。 1500年から1700年までの科学革命期は中世からの連続と変化がともに見られる時代ととらえることができます。第1章ではそ

    科学革命の舞台 プリンシペ『科学革命』#1 - オシテオサレテ
  • 『命題集』注解という場 Murdoch, "From Social into Intellectual Factors" - オシテオサレテ

    昨日ジョン・マードックが亡くなったという話をブログで取り上げたので、彼の代表的論文を読み返しました。 The Cultural Context of Medieval Learning: Proceedings of the First International Colloquium on Philosophy, Science, and Theology in the Middle Ages - September 1973 (Boston Studies in the Philosophy and History of Science) 作者: J. E. Murdoch出版社/メーカー: Springer発売日: 1975/09/30メディア: ハードカバー クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見る John E. Murdoch, "From Social into

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  • 誰がどのように『国家』を読むのか 納富「近代日本におけるプラトン『ポリテイア』の受容(上)」 - オシテオサレテ

    誰かが(あるいは何らかの集団が)ある書物を読むとき、そこに記されている内容を自らの利害関心に照らし合わせて選択的に受容するということが常に行われます。読書という営みに伴うこの過程は、時として選択的受容という言葉で表現できる事態を超えて、オリジナルの誤読ないしは歪曲といった現象を招くことになります。しかし逆に言えば、このような歪みにこそ読書する人間の側の関心のあり方が鮮明に現れると言えます。 数あるギリシア哲学の古典のなかで、自らの関心を投影することを読者に誘うは何か。その筆頭に来るのはプラトンの『国家』でしょう。ギリシア語で「ポリテイア」、つまり「国(都市国家)のあり方」と題されたこのでは、哲人政治、身分制、財産の共有、教育といった論点が、イデア論、霊魂論とともに議論されています。まさに選択的読みを誘発する構造です。 納富信留「近代日におけるプラトン『ポリテイア』の受容(上)」『思想

    誰がどのように『国家』を読むのか 納富「近代日本におけるプラトン『ポリテイア』の受容(上)」 - オシテオサレテ
  • 日本学術振興会(学振)に提出する申請書について - 人文科学 - オシテオサレテ

    ここ何日かのあいだ、修士2年生の人が日学術振興会(学振)に提出する申請書について、多少コメントをしています。とはいえ私が見せてもらっているのは2人分の書類だけですし、その2人にしても、専門分野が異なるのでたいしたことはできていません。なによりも、2人とも去年の私よりはるかに内容のある申請書を書いていますし。 というわけで、日学術振興会に提出する申請書について、私のほうから何か生産的なアドバイスをするのはどうもできないようです。とはいえ、いちおう去年書類を書き、今年も2つの書類に目を通したので、いくつかの一般論は言えそうな気がしないでもありません。そこで、申請書の書き方について思うところを、以下で少し書いてみたいと思います。 なお、以下の記述は人文科学を専攻する人向けに書かれています。社会科学や自然科学を専攻する人には、また別のアドバイスが有効だと思うので注意してください。 文章は分りや

    日本学術振興会(学振)に提出する申請書について - 人文科学 - オシテオサレテ
    contractio
    contractio 2010/04/14
    「現代は多様な価値観の共存が求められる時代である。このような時代に適合した倫理を構築するためにも、アリストテレスの思想における当該概念の解明は不可欠である」