クールジャパンの大舞台の東京国際アニメフェアが分裂の危機だ。漫画やアニメの性描写をめぐる東京都条例の改正が参加企業の不信と怒りを招いたからだ。世界が注目する夢と希望を大切に。 今年十周年の東京国際アニメフェアは三月二十四〜二十七日、都内の東京ビッグサイトで開かれる。世界最大のアニメ見本市とうたわれ、昨年は国内外から最多の十三万二千人余りが訪れ、商談を進めたり作品を楽しんだりした。 ホームページには今、実行委員長の石原慎太郎知事と事務局長を務める日本動画協会の松谷孝征名誉理事が、それぞれ十周年の節目を祝う挨拶(あいさつ)文を載せている。だが松谷氏の心中は穏やかではないだろう。