複数の著作権権利者団体が立ち上げた「権利者による権利不明作品を考える勉強会」は3月7日、これまでの中間まとめ発表を兼ねたシンポジウム「オーファンワークス問題解消への道のりとは?」を開催。デジタル時代の喫緊の課題と言われる孤児作品(オーファンワークス)問題について、権利者側の意見と提案を公表した。 オーファンワークス問題とは、ある著作物を活用してビジネスなどを展開する際、その権利所在が分からず、許諾を受けるのに多くの手間やコストがかかってしまう問題のこと。結果的に活用自体を諦めてしまうケースも少なくないため、権利者の側から見てもデメリットが大きい問題と捉えられている。 勉強会がとりまとめた中間報告では、従来の最終手段である文化庁長官による「裁定制度」は残しつつ、よりオーファン作品を活用しやすくする制度を提案。具体的には、利用者に探索義務を課さずにその業界の著作権管理団体がオーファン作品と認識