単刀直入に言うと、『バランワンダーワールド』は傑作からはほど遠い。3Dプラットフォーマーというジャンルが好きな人であったとしても、必ずプレイすべきタイトルには至っていない。とはいえ、遊んでしまえば後悔するような代物なのかと聞かれれば、僕は「そうでもない」と答えるだろう。 魅力的な心象世界を冒険する 『バランワンダーワールド』は12の「心象世界」から構成されたアクションゲームで、各ステージで異なるアクションを繰り出せるコスチュームが手に入るのが最大の特徴。ステージの合計数は優に30を超え、手に入るコスチュームは80種類以上だ。 ストーリーは良くも悪くも曖昧で、バランという名の不思議なキャラクターが主人公の少年少女をとある劇場の中へ連れていく。そして、そこから彼らはなぜか夢のような世界に飛ばされ、それぞれ悩みを抱えた12人のキャラクターの心象世界に入る。 キャラクターたちの心象世界はそれぞれ2