発売前の音源のリークなんて、正直他人事だと思っていた。が、我が身に起こってしまった。もう先週、その事件は一応解決したのだけど、後味はどうしようもなく悪い。出所が、自分たちがプレスして配布したプロモ盤だと分かったときの、陰陰たる気持ちは言葉で簡単に言い表せない。最悪なことに、その事実を最初に発見したのが作り手本人だった。本人の落ち込みようは計り知れない。僕は以前、試聴会への違和感について書いたけれど、こういうことが起こってしまったという事実を前にすると気持ちは揺らぐ。 放っておけばリークされる(=タダでゲットしてやろうとする)のが当たり前のアメリカで、でも僕が会ったLAの連中は知り合いから殊更にプロモを貰おうとはしていなかった。友人のものでも、いや友人のものであれば尚のこと、たとえ僅かな金額であってもきちんと対価を支払って音楽を聴こうとしていた。レア盤をため込むばかりではなくて、市場に返すこ