大手出版社の文藝春秋が、2012年3月から「月刊文藝春秋」の電子版を国内で販売開始した。海外在住者向けには既に配信していた電子版だが、国内の読者からも要望が高かったためという。 ところが電子版の価格は1000円で、紙版の840円を上回る。ほかにも国内の出版社では、同じ内容の書籍で電子版と紙版を同額にしているところもある。米国では、電子書籍の小売価格が紙版の定価の半額というケースがある点を考えると、国内ではいまだに割高な印象がぬぐえない。 アマゾンの電子版販売価格は半額以下 「月刊文藝春秋」電子版は、インターネットの電子書籍販売サイトで購入可能だ。電子書籍専用端末を使って、あるいはスマートフォンやタブレット型端末、パソコンに専用ソフトを入れて閲覧する。 価格が1000円と、紙版より高く設定した理由について文藝春秋事業開発局は、「電子書籍を紙の本より安くするところはあるが、当社は必ずしもそれに