[ケソン市(フィリピン) 24日 トムソン・ロイター財団] - 4月に記録的な熱波が観測されたフィリピンでは、子どもたちが自宅でオンライン授業を受けることを余儀なくされている。新型コロナのロックダウンの記憶がよみがえる中、今後も続くとみられる異常気象が、教育格差を深刻化させる恐れが浮上している。 多くの地域で異例の暑さが観測された4月中旬、フィリピン国内の公立学校7000校の生徒たちは帰宅を促された。気象予報士らは今回の高温をエルニーニョ現象と関連付けている。 首都マニラ近郊の都市ケソンにある公立小学校で教壇に立つエルリンダ・アルフォンソさん(47)は、すし詰め状態の教室で汗だくになりながら授業を受けることと、自宅学習に取り組むことのどちらが自身の生徒にとってより悪影響なのか、分からないと話す。 「何人かの生徒から、自宅の方が暑さが深刻だから学校にいる方がよいという話を聞いた」とアルフォン