「ラグビー選手の親知らずを役立てる新たなプロジェクトを始めます」 そう耳にしたのは2月のこと。スポーツ担当記者の私の頭の中は「???」の文字でいっぱいでした。いつもとは勝手が異なる「歯」について取材を進めると、奥歯のさらに奥にある親知らずの、そのさらに奥に「宝」がありました。(スポーツニュース部記者 佐藤滋) 冒頭の話をしてくれたのは昭和大学歯学部でスポーツ歯科を専門とする歯科医師、芳賀秀郷さん。「4月から動き始めます」ということだったので、早速、取材を申し込みました。 4月下旬、芳賀さんは教室の壇上にいました。しかし、自分の大学ではありません。横浜市にある日本体育大学のキャンパスです。 医系の総合大学である昭和大学は「スポーツ運動科学研究所」を4年前に横浜市に開設。近くにある日体大の運動部を医学の面からサポートしています。その縁から今回のプロジェクトは生まれました。