ほぼ、今年入学した女子大生の皆さん、つまり、映画が作られた1987年には存在してなかった人々の前で「1999年の夏休み」は上映され、その20分後には、23年後の宮島依里が登場する、というイベントであった。 当時、見てくれた方々も何人か来てくれて、会場を盛り上げてくれた。 文学の南明日香教授、メディア情報学科の今井さやか講師からも、鋭い御指摘を頂いた。 「水が再生のイメージを伝えている」「窓のカーテン、レトロな小物などが不思議な未来感を感じさせる」 など、大学のシンポジウムならではの語らいであった。 題名を決めた時、1999年が過ぎたらどう思われるんだろうか、と想像したけれど、「世紀末のイメージ」という理解は得られる、と確信していた。 今や世紀末は遠い過去となったが、混沌とした時代は続いている。 子供だった宮島依里は美しい母となっていた。 映画でのキスが、ファーストキスだったそうで…… 少年