サッカーと歩んだ、これまでの軌跡。 11月5日。 来季も日本最高峰のカテゴリーでプレーできることが決定した。 クラブが歴史を塗り替えていく中で、第2の人生を歩んでいくと決意した杉山力裕。 彼がこれまで辿ってきた軌跡を追う。 ※12月号掲載分 (取材・文/岩井咲里香 撮影/山辺学) 正直、キーパーが嫌でした。 ’93年、Jリーグが華々しく開幕した。 相手を巧みに交わすドリブル、迫力のあるシュート、そして思わず真似したくなるゴールパフォーマンス…。テレビの中で繰り広げられる光景に興奮し、サッカー選手を夢見た少年も少なくないだろう。当時5歳の杉山少年もその一人。画面の中で輝く“キングカズ”の背中を、羨望の眼差しで見つめていた。 小学生になると少年団に入り、FPとしてサッカーにのめり込んでいった。3年時、他の子より身長が高かったこともあり、GKをやってみることに。「正直、キーパーが嫌だったんですよ