台湾に日本の人気ラーメンチェーンが相次いで進出し、新興市場を奪い合う“ラーメン戦争”が熱を帯びている。背景には、台湾の延長線上に巨大なアジア市場を見据えた各社の戦略がある。 北海道旭川市発祥の「らーめん山頭火」は4月に台北市にオープンして以降、平日でも1~2時間待ちの人気店に。「博多一風堂」も5月3日のオープンで長い行列ができ、開店時間を繰り上げたほど。 日本の人気有名店が次々進出するようになったのは、「らあめん花月嵐」が2007年に台北駅に開店したのがきっかけ。東京の「屯ちん」などが続いた。 台湾で庶民に親しまれている「牛肉麺」などは、スープはしょうゆベースのあっさり味。日本のこってりした豚骨スープは、台湾人から「食べたことのない味」(屯ちん関係者)と言われる。塩辛すぎてスープを薄めてと頼む客もいるそうだが、若者を中心に「これが日本の本場の味」と定着しつつあるという。(共同)