◇日本での地方参政権に影響--「行使は世界の潮流」 これまであらゆる選挙を傍観するだけだった在日韓国人たちが、3年後に迫る「1票の行使」への期待に胸を膨らませている。今年2月に韓国の公選法改正で、海外居住の国民に本国の国政選挙権が与えられたためだ。府内の有権者(19歳以上)は推定10万人。「歴史的な一歩」と喜ぶ一方、「悲願」とされる日本での地方参政権獲得への影響などさまざまな懸念の声も聞かれる。【立石信夫】 ■勝ち取った権利 「僕の手で大統領を選べると思うとドキドキします」。6月に大阪市内であった韓国人の参政権を考えるシンポジウム。パネリストの一人、林範夫(イムボンブ)弁護士は、笑顔を見せた。 07年6月、韓国憲法裁判所は、在日韓国人らの2度目の訴えを認め、在外国民に国政選挙権がないのは違憲と判断、法改正を命じた。林弁護士は「最初の敗訴理由だった『納税、徴兵の義務を果たしていない』点につい