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ブックマーク / www.tachibana-akira.com (17)

  • 「自由」は、望んでもいないあなたのところにやってくる – 橘玲 公式BLOG

    「いその」の表札がかかる古い日家屋の前に真っ赤なランボルギーニ。法事に呼ばれた和尚が引き戸を開けると、34歳になったワカメが「二人ともすごいひさしぶりじゃない」と笑顔でお茶を運んでくる。「オトナグリコ」のテレビCMでは、25年後の磯野家が描かれている。 イクラちゃんはIT企業のCEOになり、タラちゃんはたこ焼きの屋台を引いている。カツオがなにをしているかはわからないが、野球バットを担いで法事に現れるのだから定職に就いているようには見えない。四半世紀を経て、磯野家にはサラリーマンはいなくなってしまった(ついでにいえば、30代になったカツオもワカメも独身のまま実家に暮らしている)。 『貧乏はお金持ち』(講談社)では一念発起したマスオさんがサラリーマン法人として独立する姿をシミュレーションしたが、やはり、この設定にはちょっと無理がある。サザエさん一家は、ずっとあのなつかしい家で暮らすのが似合っ

    「自由」は、望んでもいないあなたのところにやってくる – 橘玲 公式BLOG
  • 日本を蝕む「内なる移民問題」 週刊プレイボーイ連載(388) – 橘玲 公式BLOG

    川崎市で51歳の無職の男が登校途中の小学生を襲った事件のあとに、元農水事務次官の父親が自宅で44歳の長男を刺殺しました。長男は中学の頃から家庭内暴力があり、いったんは自宅を出たもののうまくいかず、自ら「帰りたい」と電話して戻ってきたばかりだったとのことです。 事件当日は自宅に隣接する区立小学校で運動会が開かれており、「運動会の音がうるさい。ぶっ殺すぞ」などといったことから、「怒りの矛先が子どもに向いてはいけない」と殺害を決行したと父親は供述しているようです。 長男は、帰ってきた翌日に「俺の人生はなんなんだ」と叫びながら父親にはげしい暴力をふるったとされ、「(小学生を)ぶっ殺す」というのも、川崎の事件で動揺する両親への嫌がらせでしょう。親の世話にならなければ生きていけないにもかかわらず、「自分をみじめな境遇に追いやった」親を憎んでいるという、どこにも出口のない関係がうかがわれます。 内閣府の

    日本を蝕む「内なる移民問題」 週刊プレイボーイ連載(388) – 橘玲 公式BLOG
    taskapremium
    taskapremium 2019/06/24
    彼らの多くは無職か非正規の仕事しかしたことがなく、じゅうぶんな年金を受け取れないでしょうから、生活保護を申請する以外に生きる術がありません。しかしその頃には日本の高齢化率はピークに達してお>
  • アベノミクスがコケても大丈夫! 臆病者のための「資産防衛術」2016〈週刊文春〉 – 橘玲 公式BLOG

    年初から急速に円高が進み、株価も急落しました。また安倍総理は、施政方針演説で「同一労働同一賃金」の法制化を目指すと宣言しています。こうした社会・経済の流れは、昨年末に『週刊文春』(2015年12月24日発売号)に寄稿した「アベノミクスがコケても大丈夫! 臆病者のための「資産防衛術」2016」に書いたので、『週刊文春』編集部の許可を得て全文を掲載します(見出しは適宜つけました。図表は入稿時に参考として添付したものです)。 *********************************************************************** 私の手元に「日の再生に向けた検討課題について」と題された資料がある。民主党時代の平成24(2012)年1月、経済産業省が省内の勉強会として日経済の将来を予測したものだ。 2008年からの3年間で名目GDPが40兆円強も減少し、日

    アベノミクスがコケても大丈夫! 臆病者のための「資産防衛術」2016〈週刊文春〉 – 橘玲 公式BLOG
    taskapremium
    taskapremium 2016/02/14
    アベノミクスの核心が金融緩和によるリフレ政策であることは明らか>
  • 第43回 北欧は福祉だけではない(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG

    「君はスウェーデンははじめてかい。だったら最初に説明しておかなきゃならないことがあるんだ。この国では、タクシー料金は自由化されているんだよ」 フライトが遅れ、空港から高速バスでストックホルム中央駅に着いたのは午後8時前だった。ホテルに寄っていてはレストランの予約に間に合わなくなるので、スーツケースを引きずったまま駅を出ると、ちょうどタクシーが1台停まっていた。若い運転手がボンネットにもたれてスマートフォンをいじっている。 声をかけると、運転手は驚いた顔をして、いきなりスウェーデンのタクシー事情を講釈しはじめた。 「近距離はどれもメーター制だから、とくに気にする必要はない。でも長距離には固定料金とメーターの2種類があるんだ」 そういって後部座席の窓に張られた料金表を指さす。 「固定制のタクシーはゾーンによって運賃が決まっていて、それを顧客に提示しなきゃいけない。なんの表示もないのがメータータ

  • ガラパゴスじゃやっぱりダメだよ 週刊プレイボーイ(116) – 橘玲 公式BLOG

    歴史論争を見ればわかるように、世の中の論争の大半はなにが正しいのか決着をつけることができません。歴史文書が残っていても、事実が正確に記されているかどうかはわかりません。タイムマシンが発明され、過去に遡って事実を検証できるようになったとしても、それをどう解釈するかは(自分たちに都合のいい)イデオロギーで左右されるでしょう。 ところがそのなかで例外的に、白黒の決着がつく論争があります。「市場原理」が正しい者に富を与え、間違った者を市場から追い出すからです。 2007年頃に、日市場で独自の「進化」を遂げた携帯電話の仕様が世界標準からかけ離れているとして、“ガラパゴス化”と揶揄されました。それに対して一部の論者が、「ガラパゴスでいいじゃないか」と反論しました。「日には日のよさがあるのだから世界に合わせる必要はない」「日ブランドはアジアではじゅうぶん戦える」というのです。 その後、2008年

    ガラパゴスじゃやっぱりダメだよ 週刊プレイボーイ(116) – 橘玲 公式BLOG
    taskapremium
    taskapremium 2013/10/01
    振り込め詐欺などの犯罪に使われるレンタル携帯電話の98%はドコモ製品でした。レンタル事業者のなかには不正利用を目的に携帯電話会社と法人契約を結ぶところもあり、ソフトバンクやauは、事業規模や従業員数に対し>
  • リベラルが“保守反動”になった理由 週刊プレイボーイ連載(112) – 橘玲 公式BLOG

    社民党の福島瑞穂氏は、反原発の旗を掲げて参議院議員となった元俳優の山太郎氏と会談し、「リベラル勢力結集の要となりたい」と述べました。このとき社民党の所属議員は衆院で2名、参院で3名で、山氏が「結集」してもそれが4名になるだけです。それに対して議員定数は、衆院が480名、参院が242名です。 この会談のあとに福島氏は選挙の責任をとって党首を辞任しましたが、目標と現実のすさまじいギャップを考えれば10年間よく重責に耐えたともいえます。 ところで、リベラル勢力はなぜ日政治からいなくなってしまったのでしょうか。 リベラルはリベラリズム(自由主義)の略で、その根底にあるのは自由や平等、人権などの近代的な価値に基づいてよりよい社会をつくっていこうとする理想主義です。 リベラルが退潮したいちばんの理由は、その思想が陳腐化したからではなく、理想の多くが実現してしまったからです。「いまの日には真の

    リベラルが“保守反動”になった理由 週刊プレイボーイ連載(112) – 橘玲 公式BLOG
  • “ブラック政府”はブラック企業を指導できない 週刊プレイボーイ連載(89) – 橘玲 公式BLOG

    サービス残業というのは、就業時間外に働いたにもかかわらず残業代が支払われないことで、労働基準法では明確に禁じられています。それにもかかわらず、日ではサービス残業が常態化しているとしばしば指摘されます。「法治国家」であるはずなのに、なぜ違法状態が野放しになっているのでしょうか? ほとんどのサラリーマンがサービス残業を仕方がないものとして受け入れていますが、この悪習が許されないのには理由があります。対価を払わずにひとを働かせるのは奴隷労働で、それを否定することで近代が成立しました。このままでは日は、「前近代社会」といわれても反論できません。 会社(雇用者)が労働基準法を遵守しているかどうかは、各自治体に置かれた労働基準監督署が監督し、サービス残業を見つければ正規の残業代を支払うよう指導することになっています。それにもかかわらず違法行為が常態化しているとしたら、そもそも労働者保護の制度に根

    “ブラック政府”はブラック企業を指導できない 週刊プレイボーイ連載(89) – 橘玲 公式BLOG
  • 地方の支店長が社長に命令する組織 週刊プレイボーイ連載(72) – 橘玲 公式BLOG

    新党「日維新の会」を立ち上げた橋下徹大阪市長のいちばんの魅力は、日の社会に蔓延する前近代的な統治構造を徹底的に批判し、改革したことです。 近代的な統治(ガバナンス)というのは、組織のなかで、責任と権限が一対一で対応していることです。ところが日の社会では、責任がないひとが大きな権限を持っている、ということが頻繁に起こります。 年金記録問題などで廃止された社会保険庁では、年金データのオンライン化にあたって、労働組合が社会保険庁長官と「覚書」を交わし、勤務内容を細かく指示するばかりか、人事や指揮命令権までが交渉の対象とされていました。このような奇妙な慣行が続いていたのは、社保庁が厚生労働省の外局で、長官が厚労省のキャリア官僚の上がりポストで、現場がひと握りの幹部と労組の「談合」によって波風が立たないように運営されてきたからです。 こうした不祥事は中央官庁だけでなく、全国どの自治体でも見られ

    地方の支店長が社長に命令する組織 週刊プレイボーイ連載(72) – 橘玲 公式BLOG
  • なんだ、“食糧危機”はウソだったのか【書評】 – 橘玲 公式BLOG

    すこし前のだが、川島博之氏の『「作りすぎ」が日の農業をダメにする』を紹介したい。 川島氏はシステム分析の専門家で、糧問題やエネルギー問題など、利害関係者の思惑によって議論が錯綜するやっかいな問題について、マクロのデータを冷静に分析したうえで現状を把握し、未来を予測することの重要性を強調する。書は、『「糧危機」をあおってはいけない』や『「料自給率」の罠』とともに、”糧自給率”や“糧安全保障”といった言葉に踊らされる日国内の議論がいかに不毛なのかを、国連糧農業機関(FAO)や国連人口局、世界銀行などの公開データを基に徹底的に暴いていく。 1950年に25億人だった世界の人口はその後爆発的に増加し、2011年には70億人に増えた。それと同時に、農業における科学技術革命によって1950年頃から米や小麦、トウモロコシなど穀類の単収が急増し、豚肉、鶏肉など肉の生産量も大幅に伸びて

    なんだ、“食糧危機”はウソだったのか【書評】 – 橘玲 公式BLOG
  • 週刊朝日は謝罪すべきではなかったし、連載を続けるべきだった | 橘玲 公式サイト

    出版の世界の片隅にいる者として、ノンフィクション作家・佐野眞一氏が『週刊朝日』に書いた「ハシシタ 奴の性」と、その後の出版社の対応について思うことを述べておきたい。 いまから20年ちかく前のことだが、私はその頃小さな出版社に勤めていて、屠場労組の主催する糾弾の場に出たことがある。当時の糾弾というのは、十数社の新聞社・出版社の幹部や編集責任者が一堂に集められ、100人あまりの組合員の前で差別表現を謝罪するというものだった。 典型的な差別表現は「士農工商」「屠殺」「屠所に引かれる羊のように」で、こうした言葉を注釈なしに使った出版社は「差別に対する意識が足りない」として謝罪を迫られた。このとき会場を埋め尽くした組合員から、「お前は踏まれた者の痛みを知っているのか!」などと怒号を浴びるのが“糾弾”の由来だ(もっともこうした糾弾は70年代がもっとも激しく、私が参加したときはかなり形骸化していた)。

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    taskapremium
    taskapremium 2012/10/20
    佐野氏とともに批判に耐える覚悟がないのなら、『週刊朝日』編集部はそもそもこの連載を始めるべきではなかった。覚悟を決めて記事を掲載したのなら、中途半端な謝罪などせず、批判に耐えて、連載を最後まで続ける>
  • 尖閣問題で、海外メディアは日本に対して予想以上に厳しい | 橘玲 公式サイト

    上海で反日デモが猛威をふるった9月半ばから昨日まで、香港やシンガポールなどを回った。忘れないうちに、海外メディアの論調で気づいたことをメモしておく。 1)日国内で尖閣諸島が日固有の領土だとされているのと同じように、中国や香港、台湾では「釣魚島」は中国固有の領土で、日によって不法占拠されているというのが常識で、日の主張は一顧だにされていない。日では「中国共産党の偏った歴史教育」が原因といわれるが、香港や台湾中国教育制度とは切り離されており、表現・報道の自由も保障されているのだから、共産党の一党独裁が終わったとしても、日の主張が受け入れられてこの問題が解決することはない。 2)中立系の香港の英字新聞では、日系企業や日系の店舗への暴力行為はChina Riskとして批判的に報じられているが、反日デモの責任は日政府にあるとされている。 3)中国と距離のあるシンガポールでも、メディ

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    taskapremium
    taskapremium 2012/09/27
    領土問題は原理的に解決不可能なのだから、問題化させないというのが国際社会の常識。それを日本が国有化によって踏みにじったために反日デモを引き起こした。>
  • 第18回 欧州で光る移民のレストラン(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG

    ロンドンのヒースローは、世界でいちばん評判の悪い空港のひとつだ。 いちばんの理由は入国審査官がいじわるなことだ。 ヨーロッパはシlェンゲン協定によって国境を自由化したが、ドーバー海峡という“自然の防壁”があるイギリスは協定に加盟せず、不法移民の流入を水際で阻止しようと頑張っている。入国審査では目的や滞在地などをねちねちと聞かれ、到着便が重なると長蛇の列ができる。ヒドいときは3時間待ちになり、旅行者から皮肉の拍手が起きたと新聞記事になるほどだ(ロンドン五輪を目前にして、最近は多少改善されたようだ)。 ようやくの思いで入国審査を通過しても、こんどはロンドン市内への交通の便が悪い。空港のインフォメーションでホテルへの行き方を教えてもらったのだが、けっきょく各駅停車の地下鉄に乗り、コヴェント・ガーデン駅でスーツケースを引っ張り上げ、霧雨のなか石畳の道をホテルまで歩くことになった。せっかくの五つ星ホ

    第18回 欧州で光る移民のレストラン(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG
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    taskapremium 2012/09/24
    移民のレストランが安くておいしい秘密は、人件費率が小さく競争が激しいからだ。安い時給でも国ではエリート並みの給料で、土日も休まず働けば故郷に豪邸が建つ>欧州のレストランは移民の所へ行くべきなのは事実。
  • オリンパスの“飛ばし”はどういう仕掛けだったのか? – 橘玲 公式BLOG

    オリンパス損失隠し事件の報道によれば、オリンパスは90年代に財テクで失敗した1000億円規模の損失を隠蔽するために、2000年3月期に、ケイマン諸島籍のファンドなどを利用して、「含み損を抱えた金融商品と、ファンドが発行する債券を簿価で等価交換した」とされています。 この記述だけではわかりにくいと思いますが、これは90年代末のプリンストン債事件と同じ構図です。この事件についてはずいぶん前(2002年10月)に書いたことがあるので、ご参考までにそれを掲載します。 9年前の原稿で、いま読み返すとずいぶん肩にちからが入っているなあ、という感じですが、けっこう新鮮です(笑)。 *                   *                   *                   *                   *                   *            

    オリンパスの“飛ばし”はどういう仕掛けだったのか? – 橘玲 公式BLOG
  • 円高と株安についての個人的感想 – 橘玲 公式BLOG

    円高と株安についていくつかご質問をいただいたいので、個人的な感想を書きます。 まず円高ですが、デフレと低金利の経済では通貨は高くなるのが当然です。私は繰り返し「円安は超常現象」と書いてきましたが、これまでほとんど相手にされませんでした。世界金融危機をきっかけに、市場は(そこそこ)効率的で、この世に錬金術が存在しないことがようやく証明されたのです。 よく誤解されますが、円高だから海外投資は損をする(円安なら得をする)、というわけではありません。金利平衡説では、国債のような無リスク商品に投資する場合、国内と国外で損も得もなくなるはずです。 このことを直感的に理解するには、グローバルソブリンを例にとるとわかりやすいでしょう。 毎月分配型の草分けとして大人気を博したこのファンドは、当初(97年12月)1万円で設定された基準価額が、7月末には5090円まで下落してしまいました。これだけ見れば円高で大

    円高と株安についての個人的感想 – 橘玲 公式BLOG
    taskapremium
    taskapremium 2011/08/12
    個人にとっては、「いかにして人的資本の価値を守るか」が、デフレ経済における最重要戦略になるということ>
  • 自分勝手な日本人と協調的なアメリカ人 | 橘玲 公式サイト

    「日の親はなぜ子どもに甘いのか?」で、日人とアメリカ人の「確信度」の違いについての研究を紹介しましたが、近年の社会学や経済学では、国民性や文化によるエートス(行動や考え方)の差をアンケート調査や実験によって明らかにする試みが盛んに行なわれています。 こうした研究と、従来の日人論に見られる「個人的な体験からの感想」のいちばんの違いは、科学的な反証可能性が保証されていることです。たとえばある実験によって国民性についての仮説が提示されたとしても、別の実験によって第三者がその仮説を反証することができるのです。 こうした研究は、往々にして私たちの直感や常識と異なる結論を導くことがあります。その格好の例として、『残酷な世界~』から、日人とアメリカ人の協調性についての実験を紹介した部分を転載します。 *                   *                   *      

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    taskapremium
    taskapremium 2011/07/21
    集団の利益に反して裏切りを選択しても、なんの不利益もないように仕組まれている。こうした条件の下では、日本人は集団に協力しようとは思わない(「旅の恥はかきすて」の状況だ)。これを山岸は「安心社会」と呼ぶ
  • “国家破産”の街アテネを旅して(2) – 橘玲 公式BLOG

    ギリシアの経済危機は、どこかマンガじみている。 そもそもこの国は、野良犬と並んで公務員の数がものすごく多い。ギリシアの経済学者はこれを「公務員爆発」と呼ぶが、その数は財政危機にもかかわらず加速度的に膨張している。 この不思議な社会の仕組み報告した毎日新聞記者の藤原章生は、ギリシアの公務員問題について、労働省のエリート官僚の次のような証言を紹介している。 新たな政権ができると、官僚の顧問や局長職は総入れ替えになり、それぞれの閣僚や次官ら政治家たちが好きなように身内や友人、支援者、または自分で探してきた人物をそのポストに招く。こうした人々は「臨時雇用」という形で来るが、この国の問題は彼らがいつの間にか「正規雇用」になっていて、政権が交代しても解雇されないこと。 前から同じポストにいた人はどうなるかと言うと、解雇されず、別のポストに行くか、ひどい場合、同じ局長のポストに2人がいるなんてこともある

    “国家破産”の街アテネを旅して(2) – 橘玲 公式BLOG
    taskapremium
    taskapremium 2011/06/25
    そもそもギリシアは、1800年以降の200年余の歴史のなかで、債務不履行と債務条件変更の年数が50%を超えるという。2年にいちどは破綻しているのだから、その対応は筋金入りだ。>
  • 東京電力は日本政府を訴えるべき – 橘玲 公式BLOG

    福島第一原発事故にともなう東京電力の損害賠償について、理解しがたい主張が横行しているので、それについて私見を述べておきたい。 議論の前提として、東京電力は福島第一原発の安全管理に責任を負っているのだから、今回の事故が引き起こした風評被害を含むすべての損害に対して賠償義務があることは明らかだ。このような場合、資主義社会では、会社法などの法律や金融市場のルールによって、誰が損失を負担すべきかを明確に定めている。今回のケースでは、賠償の原資は次のような順番で調達することになる。 東京電力は、第一に、保有する株式や不動産など、売却可能な資産をすべて現金化すべきだ。社ビルや社宅など、キャッシュフローを産まない資産はすべて売却して賠償原資にすればいい(社ビルなどはリースバックすればいい)。 役員報酬や社員の年収カットにとどまらず、整理解雇を含めたリストラによって経費を削減する。東京電力は今年度の

    東京電力は日本政府を訴えるべき – 橘玲 公式BLOG
    taskapremium
    taskapremium 2011/04/28
    東京電力の賠償に上限を設けるような安易な救済をせず、資本主義の原則に則って株主と債権者の責任を厳しく問うべきだ。そうなれば東京電力の株主および債権者は、法治国家の原則に則って、免責を求める裁判を提起>
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