現在の地球は約24時間で1回転する自転運動をしていますが、地球の自転周期は少しずつ減速し続けていると考えられており、過去の地球はより速く自転していたと考えられています。その減速率は一定だとこれまでは考えられてきました。 ところが、中国科学院のRoss N. Mitchell氏とエバーハルト・カール大学テュービンゲン校のUwe Kirscher氏の研究チームは、今から約20億年前~約10億年前までの10億年間は自転速度がほとんど低下せず、1日は約19時間でほぼ固定されていたことを明らかにしました。この期間は地球史における「退屈な10億年(Boring Billion)」と呼ばれる期間とほぼ一致しており、興味深い発見です。 【▲ 図1: 潮汐トルクの概念図。ある天体A (青) を公転する別の天体B (グレー) の公転周期と自転周期が一致している場合、天体Bの長軸は天体Aと一直線に並ぶ (右図)