日韓が「アダム」と「エバ」になった理由 安倍晋三元首相の暗殺後、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)が依然として影響力を持っていることに多くの人が驚いた。米国でも日本でも、同教団の活動は下火になったと考えられていたからだ。 1980~90年代にかけての教団は、不気味で全体主義的な体質、異様な合同結婚式、政治的な影響力を持つことへの露骨な執着で話題を集めた。文鮮明は米国で保守系新聞「ワシントン・タイムズ」を創刊したことでも知られる。 こうした教団の活動の屋台骨を支えていたのは、日本だった。旧統一教会の本部は韓国だが1970年代以降、多くの日本人が熱狂的な信者となり、活動資金の大半も日本から得ていたことに人々は驚かされた。 2017年に教団から追放された元幹部の桜井正上によれば、日本は「事実上、教団の資金源の“支柱”となっている」という。日本国内の旧統一教会の活動を取材するなかで話を聞いた人