北朝鮮は中国の核の傘に入る。この結論を最初に置くことは、今回の中朝首脳会談の分析と北朝鮮の動向予測にあたっての、いわばコロンブスの卵だろう。この視点と仮説で考えると、すべてが腑に落ちてよく理解できる。中国の核の傘の下に入れば、北朝鮮の安全は保障されるのであり、米国の軍事的脅威から自国を防衛することが可能で、自ら核を持つ必要はない。金正恩の意中はこの一点だと推察される。北朝鮮と中国の間には「中朝友好協力相互援助条約」と呼ばれる軍事同盟が結ばれていて、第2条には「いずれの一方の締約国に対するいかなる国の侵略をも防止する」という規定がある。この条項は2010年に解釈変更され、北朝鮮が韓国に先制攻撃を行って戦争になった場合には中国は北朝鮮を支援しないと、そう留保の通告が中国側からなされたが、現在でも条約は破棄されず維持されている。新華社の報道によると、今回の中朝首脳会談で習近平はこう語っている。「