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ブックマーク / note.com/shinshinohara (31)

  • 挨拶はセキュリティ問題|shinshinohara

    はかつて礼儀正しい国、と言われてきたけど、礼儀を重荷に感じ、面倒くさがる人が増えたな、と思う。多分、礼儀を「正義」と押しつけられることに反発しているのだろう。しかし一つ忘れている視点があるように思う。礼儀は一種のセキュリティ、安全保障なのだということを。 https://x.com/chome2xx/status/1799064314202243415?t=n4D0VlqNqnGWpDtvMZYA8w&s=19 アメリカでは、同じエレベーターに乗ると必ず挨拶し、何なら軽く会話をするという。日より礼儀正しいやん! ではなぜそこまでするかというと、後ろからズドンとやられないため。そんなセキュリティ面もある、と、留学経験者談。自分は敵ではない、あなたもそうですよね?という確認が挨拶。 犬を連れて散歩すると、同種である犬を見かけたら、必ずと言ってよいほど反応する。にらみ合ったりうなりあったり

    挨拶はセキュリティ問題|shinshinohara
  • 今の大学改革の方向性は、日本に「流血革命」を引き起こす|shinshinohara

    これは深刻。すでに修士・博士課程は外国人だらけ。そのうち大学教員は外国人だらけになる。日人の大半は大学に進学できない「低学歴」の烙印を押され、金持ちの子弟のみが大卒に。そして金持ち子弟は同級生の外国人に馬車馬のように働いてもらい、彼らに投資だけしてその上がりで暮らす。 https://x.com/CCRmyZhUoxRcQBt/status/1799418259982467502?t=aLLguTElWTJHLXed8jMRpA&s=09 アメリカの有名大学(スタンフォード大やハーバード大など)がやってる構造そのもの。アメリカはこれをやって、多くの白人層を「ラストベルト(錆びた地帯)」に押し込み、貧困層に押しやった。そのことへの怒りがトランプ大統領を生んだ。 もしこのまま、日人は富裕層しか大卒になれず、他は外国人だらけとなり、多くの日人を「低学歴貧困層」に押し込むならば、「高学歴富裕

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  • 金持ちイジメに見えて金持ちに有利になる世論誘導|shinshinohara

    もう二十年ほど前から「東大に進学するのは裕福な家庭」という報道が繰り返されている。そしてそのことを知っている人は非常に多く、今や常識。そのためか、街角インタビューでも「どうせ東大生は金持ち出身なんでしょ、だったら学費上げても構わないでしょ」という意見が。 これは恐らく「金持ちからはふんだくったらいい、ざまあみろ」という報復感情も多少手伝っているのだろう。 しかし実態は逆になる。金持ちには150万円の学費なんか痛くもかゆくもない。しかし貧困家庭ではとても支払えない金額。単に貧困家庭を大学という学歴から締め出す効果しか起きない。 これと似たことが政治でも。日では「政治家はカネに汚い」というイメージがある。どうせ権力を利用してお金儲けしてるのだし、元々金持ちだろうから、政治家は無給にしてタダ働きさせればいい、という意見がしばしば出る。これを、金持ち政治家に一矢報いるアイディアくらいに思う人が少

    金持ちイジメに見えて金持ちに有利になる世論誘導|shinshinohara
  • 国民を富ますという「法の精神」|shinshinohara

    その昔、斉の国は貴族が気まぐれに税を取り立てるものだから、怖くて商売のできない国だった。管仲は法を整備し、貴族が勝手に税を取り立てられないように取り締まった。これにより庶民が安心して商売ができるようになり、殖産興業に成功、中国最大の強国に成長した。 秦の国もかつて、貴族が気ままに重税をかけるものだから農民がやる気を失い、経済が停滞していた。商鞅は法律を整備し、貴族が勝手に税を取り立てられないようにした。これにより農民の生産意欲が高まり、やがて中国一の強国へと成長することになった。 秦は法律のおかげで国が栄え、ついには天下統一を成し遂げた。その自信が過信へとつながったのだろう。李斯は庶民を縛りつける法律をどんどん増進した。巨大な宮殿を建設するために囚人が必要だと見るや、細かい法律を作って法律違反者を増産し、囚人を大量生産して宮殿建設に当たらせた。 管仲や商鞅は、庶民のやる気を引き出すような法

    国民を富ますという「法の精神」|shinshinohara
  • 食糧危機時に農家に罰則という愚策|shinshinohara

    よくもまあこんな机上の空論を前提にした政策を考えたものだと思う。いったいどんな「有識者」をそろえてこの政策を考えたのか、不思議。農業のことをろくに知らない人間が考えたとしか思えない。ただひたすら罵倒したいところをグッと抑えて、何が問題なのかを考えてみる。 https://news.yahoo.co.jp/articles/24e68dc66e4527c9f45eefcd0ec54733b7facf18?source=sns&dv=pc&mid=other&date=20240529&ctg=bus&bt=tw_up 糧危機が起きるリスクがある場合、海外から料が輸入できなくなっているということだろう。そんな事態が起きた場合、当然、様々な資材が手に入らないだろう。肥料や石油も手に入らないかもしれない(種子は、コメに限っては大丈夫だと思うが)。となると、増産しようにも増産できない。 戦後間も

    食糧危機時に農家に罰則という愚策|shinshinohara
  • 庶民のお金がお金持ちと外国人に捧げ物にされる構図|shinshinohara

    新NISAは、外国人投資家に売り抜けで儲けさせるだけなのでは?と感じる。バブルの頃、優良顧客を儲けさすため、零細投資家に株を買わせ、優良顧客に売り抜けさせるということを証券会社がやっていたのを聞いてる。もちろん零細投資家は大損。これと同じ構図が、国民全体で行われてるとすると・・・。 バブルの頃、土地ころがしという手法が行われていた。土地がどんどん値上がりしながら取引されてるように仲間うちで見せかける。すると素人は「今買わないともっと値上がりするかも!」と焦って高値づかみさせられる。その売上を仲間うちで分配するという仕組み。これが新NISAからもプンプン。 新NISAで全国民的に株を買うと、株全体が値上がりしていく。お金持ちと外国人は安いときに株を買っておき、高値で売り抜ければ、莫大な儲けを出せる。庶民のお金を巧みに吸い上げる構図。この場合、庶民のなけなしの貯蓄を、自らお金持ちと外国人に捧げ

    庶民のお金がお金持ちと外国人に捧げ物にされる構図|shinshinohara
  • 哲学・思想は社会のOS|shinshinohara

    「刀剣女子」が一時話題になった。日の名刀の展示会に、それまでは全くと言ってよいほど姿を見せなかった女性が来るようになったらしい。しかもマニアを唸らせる知識を持っていたり。名刀をイケメンに擬人化したゲームが流行ったことがきっかけだったという。 昔、NHK教育(Eテレ)の芸術系番組といえば、真面目くさった、難しい言葉を羅列した解説が普通だった。そんな中、「びじゅチューン」という短い動画が放映されるように。そこではいろんな芸術作品がおちょくられる。ミロのヴィーナスは学級委員長に、麗子像は何故か夢魔をやっつけるヒーローに。 尊敬を集めてきた芸術作品をそれだけおちょくれば腹を立てる人が多いのかと思いきや、美術館に通う子どもが増えたということでとても評判がいいという。しかつめらしい小難しいもったいぶった解説のために遠ざかっていた人たちが、この動画をきっかけに興味を持ち、関心を深めた人も増えた様子。

    哲学・思想は社会のOS|shinshinohara
  • 修正資本主義の修正|shinshinohara

    2000年代に入ってからの日の様子は、第二次大戦が起きる前の先進国での社会状況と似通っている。戦前、先進国では自由主義がはびこっていた。多くの労働者は低賃金にあえぎ、生活するのがやっと。その様子はチャップリン「モダン・タイムス」でも描かれている。 他方、経営者や資家は大金持ちになった。貧富の格差が拡大し、貧しいものは貧しいまま、お金持ちはさらにお金持ちに。貧困に苦しむ人が裕福になる道はほとんど閉ざされていた。これに関してはトマ・ピケティ「21世紀の資」で詳しく論じられている。「ゴリオ爺さん」を題材にして。 こうした貧富の格差への怒りが、二つの思想を生んだ。共産主義とナチズム。マルクスは「資論」で、資家がどうやってお金を稼いでいるのか、労働者がなぜ低賃金にあえぐのか、「資」に着目し、その動きを解明した。マルクスはやがて「共産党宣言」を出し、ソ連などが成立した。 ナチズムはちとやや

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  • レヴィ・ストロースとモンテーニュ|shinshinohara

    大学の文化人類学の講義で、レヴィ・ストロースのことを知った。それまで、欧米人が白人だけを優秀な種族と考え、その他の民族を見下しがちな中で、ストロースは違った。「未開の民族」と表現され、蔑まれていたような種族にも、豊かな文化と深い哲学が息づいてることを発見し、世界に知らしめた。 ストロースは構造主義という哲学・思想を提唱したことでも知られる。自分から見て非常に変わった風習を持つと感じると、人は「野蛮」「未開」とみなしてきたけれど、ストロースは、それぞれの民族には、それとははっきり見えない「構造」があって、その構造の中で文化や風習が形成されていると捉えた。 この構造主義は、それぞれの民族がなぜそんな風習を持つのか、なぜその「構造」の中ではそれなりの正当性が認められるのかを理解できるとして、世界に大きな影響を与えた。ストロースは拙著「世界をアップデートする方法」では取り上げなかったけど、非常に重

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  • 諦め切るから能動性が生まれる逆説|shinshinohara

    民芸品の美を「発見」した柳宗悦は、「南無阿弥陀仏」というを書いている。その中で「妙好人」という興味深い話が。何をされても「ありがたや」、意地悪されても「ありがたや」。その人のよさは飛び抜けていて、いつしか周囲も毒が抜かれていく。まるでトルストイの「イワンのばか」。 私はこの妙好人という、庶民でありながらちょっとした聖人めいた人間にどうやってなれるのだろう?と疑問を持っていた。そんな、何でもかんでも「ありがたや」と驚き、感謝するなんて、一体どういうこと?なんか気になりつつも、消化できずにいた。 そんな中、良寛さんのエピソードを読んだ。良寛さんの噂を聞いて面白くなかった船頭は、初めて良寛さんを船に乗せたとき、わざと水の中に落とした。袈裟が邪魔で溺れる良寛さん。もうダメだ、と思われたそのタイミングで、船頭は船に引き上げた。するとなんと良寛さん、「あなたは命の恩人です」。 船頭は戸惑った。自分が

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  • 竹中平蔵氏を救おう|shinshinohara

    竹中平蔵氏を救おう。彼が死なないで済むようにしよう。竹中氏は、自分の発言が富裕層貧困層に国民を分断し、それによって貧困層の憎悪をかきたて、富裕層を不安に陥れ、結果的に国を亡ぼす道に誘導していることに気がついているはず。そしてそうした発言は身を危険にさらすことも承知しているはず。 https://news.yahoo.co.jp/articles/dc51644c74e828f8c5b6e08cff1a237d742cfc11?fbclid=IwAR258y0SMYdcniClrvQj3_-iS3Yo-4CBPs7BTJCiuuyt1lJy3yml0xSx6ns にも関わらず、憎悪をかきたてる発言を繰り返すのは、もはや彼が生きるにはその道しか許されていない、という状況があるからなのかもしれない。そう「補助線」を引くと、彼の不可解な言動もどうにか理解可能になる。彼は脅されているのではないか、

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  • イジりを肯定する意見に対する反駁|shinshinohara

    「イジられキャラはいじられることでコミュニティの仲間入りができるのだから恩恵であり、いじり芸は肯定されるべきでは」という意見が複数。 この主張、私から見るといくつもの点で粗雑に過ぎるように思う。その点を考えてみたい。 まず、最大の過ちは「いじり」という屈辱的な形でしかコミュニティに入れないと前提しているその発想の貧困さ。 私の教え子で長年不登校状態だった引きこもりの子が。その子は当然、人の輪に入るのが超苦手。しかし一念発起して北海道一人旅に。安く泊まれるライダーハウスに入った。 隅っこで小さくなっていると、一緒に事しよう、と誘われた。ライダーハウスのルールだと聞いてその子は渋々参加した。ところが、とても居心地がよかったという。無理に発言を求められることもない。でもその場にいるみんなが、話の輪のメンバーとして自分を認めてくれている安心感。 その子はすっかり北海道を気に入り、ホテルの裏方の

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  • 「いじり」は笑いを提供しているのではない、嗤いで人々を支配したいだけだ|shinshinohara

    ビートたけしに始まり、ダウンタウンが引き継いだ「いじり」という手法は、集団を「嗤(わら)い」で支配できるということを子どもたちに示してしまった面があるように思う。 頭の回転がよく、言葉巧みな強者は、特定の人間を「いじられキャラ」に仕立てることで嗤いを生む。この場合、 いじられキャラと目された人間は、他のポジションを要望する自由を奪われる。もし拒否すれば、「笑いがわかってない」「せっかくお前が主人公になれるようにしてやったのに」と恩着せがましさを見せながら相手を罵り、それでも拒否するなら集団から排除する。「おもんねーヤツ」とレッテルを貼って。 こうした強者は空気を支配するのがうまい。大学のサークルの新歓コンパで、そうした先輩がいた。新人に自己紹介をさせたあと、ビールを何杯も飲ませて酔い潰させていた。さて、私の番。ビールを飲み干し、コップを頭の上で逆さにし、「あー、うまかった」と言ってそのまま

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  • 社会のOSを書き換えてきた哲学・思想|shinshinohara

    2月に出す予定のについて、出版社から「感想なりレビューなりを投稿してくれそうな有名人の知り合いはいませんか」と。いや、有名人の知り合いなんてほとんどいないし・・・と思いながらフォロワーを眺めていたら、結構な有名人がフォローしてくれていることが判明。で。 「献したいから教えてくれ」と言われたので、その方たちのツイッターアカウントを出版社にお伝えしました。もし献の連絡がありましたら、ぜひご一読いただき、感想をツイッターでお流しいただければ幸いです。さあ、どなたに当たるか!?お楽しみに! 内容は、哲学や思想の歴史を紹介するです。・・・と言ったらきっと、「うわー、つまんねー、読みたくねー」と思われた方も多数いるかと。それもそのはず、哲学や思想は、勉強の中でも一番難しくて何が面白いのかわからないとされている最たるもの。しかも。 哲学や思想を語る人間って、決まってお勉強ができる人間で、使う言葉

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  • 「世界のOSを書き換える」人物を3人も輩出したバケモノ・・・モンテーニュ|shinshinohara

    昨日、デカルトが世界のOSを書き換えた(「宗教の支配」から「合理主義の支配」へ)ことをまとめた。 https://note.com/shinshinohara/n/n1ff6ec1c5c76?sub_rt=share_h デカルトはとんでもないことをやらかしたわけだけれど、もしある人物が登場していなければ、デカルトはこれほど革命的なことを成し遂げられなかったかもしれない。 ルソーも、世界のOSを書き換えてしまった人物。それまでは王様や貴族が支配する国家だったのに、国民みんなで国家を運営する民主主義というOSを提案。ルソーは他にも、教育学という、それまで存在しなかった分野を切り開いた。OSをいくつも生み出した天才だと言えるだろう。しかし。 とある人物が登場しなければ、ルソーも民主主義や教育学という提案を成し遂げられなかったかもしれない。 ニーチェも世界のOSを書き換えた人物。ニーチェ以前は、

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  • 東大の存在意義を揺るがした官邸主導|shinshinohara

    「官邸主導」は結果的に、日の大学の頂点である東大の存在意義を大きく揺るがしてしまったように思う。 東大は明治維新以来、日の支配システムの要であり続けた。特に戦後は法学部が官僚になる登竜門となった。田中角栄はうまく官僚を使いこなし、政策を作らせた。それが「型」となった。 東大法学部を出て官僚になれば日を動かせる。そのやりがいが多くの若者を東大にひきつけた。 しかし官邸主導、政治主導の名のもとに改革が進むと、官僚の魅力が地に落ちた。特に安倍政権下で辣腕をふるった菅官房長官は、気に入らなければ官僚トップも次々左遷した。 その結果、安倍政権に都合のよい政策を口にする官僚しか出世できなくなった。しかもそうした政策は、政治家の思いつきでしかないものが少なくなかった。そうした思いつきにそれらしい化粧を施す官僚が抜擢され、出世した。そのままでは日がダメになる、と直言した官僚は、次々スポイルされた。

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  • 「親ガチャ」考|shinshinohara

    最近、親ガチャという言葉をよく聞くようになった。生まれた家によって子どもの環境が決まってしまうのは昔からの話だが、ここにきてなぜ「親ガチャ」という言葉が根付いたのだろう?ということを、昨日のウェブ飲み会で話し合った。その中で、面白い指摘があった。じゃりン子チエ。 テレビアニメのその番組で、チエは見事な「親ガチャ」だといえる。夫婦は別れてお母さんはいない、父親はバクチとケンカばかりするろくでもない男。チエはしばしば「うちは世界一不幸な少女や」と愚痴るシーンがあったように思うけれど、その割にタフでいつも明るい。ホルモン焼き屋を自ら経営。 そして肝心なのは、私の子どもの頃、こうしたチエみたいな存在を、必ずしも非現実的だとは感じなかった、ということ。こうした子どもはいるんだろうな、という感じ。実際、私の知っている人でも、建築用重機を貸し出す会社の社長もなかなかな子供時代を過ごしていた。 戦争でみな

    「親ガチャ」考|shinshinohara
  • 体験欠乏症|shinshinohara

    お金もらうわけにいかないし、晩飯だけべさせて」という約束で家庭教師をしていたことがある。指導することになったその子の状況について、家族全員に説明していたところ、その子の妹が不思議そうに「なんで文章みたいに話せるの?」と聞いてきた。 その家族の会話は、ほとんど単語で終わっていた。「ねえ、○○は?」「おい、△△しろ」その場の状況から察することができるから、単語で事足りる生活をしていた。状況から察する能力があるのだから、頭は悪くない。ただし、言葉を鍛えられる環境にはなかった。 もちろん家族の誰も、を読む習慣がなかった。「文章」と出会うのは、学校の教科書くらい。そんな生活環境の中で、私のように「文章」のように論理を組み立ててしゃべる人と出会って、その妹は驚いたようだ。 そのような生活環境で言葉を鍛えることができるかというと、難しい。言葉を鍛えなければ、学校の勉強についていくのも難しくなる。何

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  • 「勉強できない子」は難しく考えすぎ(指導の言葉多すぎ)|shinshinohara

    勉強できない子は一般に、理解力がないからだとされることが多い。塾で主に「勉強できない子」とされる子らを見てきた私からすると、そうは思わない。むしろそうした子の9割は「考えすぎて混乱」していることが多い。糸がもつれてこんがらがって、イヤになってるという感じ。 「勉強できない子」は、しばしば分数でつまづく。そもそも、分母と分子が区別ついてない。これには指導者側にも問題があって、私にも覚えがあるけど、分母と分子を指導者が言い間違えることが結構ある。聞いてる側からしたらよけい混乱。 私は「下の数字はケーキをいくつに切るか、や」「上の数字は何切れあるか、や」と、口語表現にして説明していた。しかし「説明」という言葉自体が混乱を招いている。言葉に縛られて混乱していることが多いから、言葉は最小限にして、「体験」で学んでもらったほうがよい。 1/3を見せて「さあ、このマルをいくつに切る?」と言いながら、マル

    「勉強できない子」は難しく考えすぎ(指導の言葉多すぎ)|shinshinohara
  • 子育ての要諦は「私が育てたのではない」と考えること|shinshinohara

    FB友が「なぜ大谷翔平の親は『大谷翔平の育て方』を語らないのか』という問題提起をしていた。これは大変興味深い視点。将棋の世界で7冠を誇る藤井聡太氏の親御さんも、や講演の依頼が多いだろうに、語ったことはない。なぜ講演依頼を引き受けないのか?受ければ年億単位の収入となるだろうに。 恐らく、「私達が育てたんじゃなくて、あの子が育ったんだ、自分たち以外の皆さんが育ててくださったんだ」という思いをお持ちだからではないか。そういう思いがしっかりしてるから、語る気にならないのではないか。もし語ったら、その途端、全てが崩れ去る気がするのかも。 私は部下育成のを書かせてもらったけど、当初、全然筆が進まなかった。自分がどう育てたか、みたいな自慢をするのはなんか変だと思ったし、私の力で育つものではない、と強く感じたからだ。筆が進みだしたのは「私を育ててくれた人のことを書こう」と思った時からだった。その時、気

    子育ての要諦は「私が育てたのではない」と考えること|shinshinohara