40歳が近づいてきて、まず最初に焦ったことは「仕事」だった。ライターの世界ではよく言われることだが、「自分より年上のライターとは仕事しにくい~って理由で編集者の依頼が途絶える」というのはほぼ定説だし、自分の書いているものが同世代の女性に向けてのものが中心なため、年齢層が上がっていったらどうなるのか、正直予想がつかなかった。 女性エッセイの棚は、だいたいキラキラしていて、20代~30代向けという感じがする。そもそも私の本は、そのキラキラ棚の片隅の「キラキラしてるやつとはちょっと違いますよ」的なポジションに置かれているのが現状だ。とりたてて詳しい専門分野もないのに、この世界でこの先、ご飯を食べて家賃を払っていけるのだろうか。 何かこれというジャンルを見つけて、今からでも勉強して知識をつけるべきなのだろうか。でもそれって、自分のやりたいことなのだろうか……。そんなことを考えていたとき、祖母が亡く