平安時代末期の12世紀末に、父・平清盛とともに平家の全盛時代を築いた平重盛の邸宅「小松殿」跡(京都市南区)から、池跡が出土した。小松殿からの遺構出土は初めて。自然の湿地の周囲に土を盛って造成した簡素なつくりで、鎌倉時代前期に埋め立てられていたことも判明した。調査した民間会社「文化財サービス」は「平家の盛衰をそのまま反映した池」と評価する。 建物建設に伴い平安京の左京八条二坊五町の一部約215平方メートルを調査したところ、調査地の東端から池跡が東西約15メートル、南北約10メートルにわたり出土した。一緒に出た土器、瓦などから池は平安時代末の12世紀末に完成し、鎌倉時代前期の13世紀初めごろに埋められたらしい。 平重盛は清盛の長男。武勇に優れて清盛の後継者として地位を確立したが、清盛より早く、42歳で死去した。小松殿は、清水寺(京都市東山区)に近い小松谷に別の住まいを構えたことが由来になってい