国会で審議入りした環太平洋経済連携協定(TPP)。発効すれば農業、産業分野だけでなく文学の世界にも影響を与える。小説などの著作権の保護期間が従来の50年から70年に延び、昭和の文豪作品の無料公開が先送りされる可能性が高い。著作権切れ作品を無料公開する団体からは「活用されずに死蔵される作品が増えてしまう」と懸念の声が出ている。「長期間にわたって経済的利益を生む作品はごく少数。そのために他の多くの
国会で審議入りした環太平洋経済連携協定(TPP)。発効すれば農業、産業分野だけでなく文学の世界にも影響を与える。小説などの著作権の保護期間が従来の50年から70年に延び、昭和の文豪作品の無料公開が先送りされる可能性が高い。著作権切れ作品を無料公開する団体からは「活用されずに死蔵される作品が増えてしまう」と懸念の声が出ている。「長期間にわたって経済的利益を生む作品はごく少数。そのために他の多くの
original image by Cienkamila; slightly edited by odder,(CC BY-SA 3.0) あけましておめでとうございます。おかげさまで「マガジン航」は、創刊から7回目の正月を迎えることができました。昨年から本誌の発行元となったスタイル株式会社の他のウェブメディアとも連携し、いっそう充実した誌面を提供してまいります。今年もどうぞよろしくお願いいたします。 ハッピー・パブリック・ドメイン・デイ! さて、毎年1月1日は著作権保護期間にかかわるベルヌ条約で保護期間算定の区切りとなる日であり、この日を境としてパブリック・ドメインに置かれる作品が世界中で生まれます。そのことをもって元日を「パブリック・ドメイン・デイ」と呼ぶ人たちがいることを、青空文庫の故・富田倫生さんから教えられたのは6年前のことでした。 今年のパブリック・ドメイン・デイには、日本では
7月に入りました。まもなく東京国際ブックフェア&国際電子出版EXPOですが、これについてはあらためて別の記事で告知することにして、今日は先週末の6月29日に行われたあるシンポジウムを受けて考えたことを書いてみたいと思います。それはTPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム(thinkTPPIP)[*1]と講談社 現代ビジネスが共催した、シンポジウム「日本はTPPをどう交渉すべきか 〜「死後70年」「非親告罪化」は文化を豊かに、経済を強靭にするのか?」です。 このシンポジウムは、MIAU代表理事でもあるジャーナリストの津田大介さんが司会をつとめ、以下の各氏が登壇しました。 ・赤松健(漫画家、Jコミ代表取締役) ・太下義之(三菱UFJリサーチ&コンサルティング主席研究員/芸術・文化政策センター長) ・富田倫生(青空文庫呼びかけ人) ・野口祐子(弁護士、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン
“宇宙の目”活用身近に 衛星打ち上げへ 画像から生育把握 福井県 国内の自治体や企業が人工衛星を打ち上げ、衛星画像を農業に活用する取り組みが動きだす。福井県は21日、自治体主導で初となる超小型衛星を、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げる。和歌山県でも来年度中に打ち上げる計画が進む。衛星画像で作付けや生育の状況などが分かるようになり、衛星画像を自前で調達できるため、大幅なコスト削減につながる。(本田恵梨) 福井県が打ち上げた超小型衛星「すいせん」は、東京都の宇宙ベンチャーがロシアのソユーズロケットで打ち上げる超小型衛星と共同で運用する。20日に打ち上げ予定だったが、21日に延期となった。将来的には合計10基の超小型衛星で、ほぼ1日に1回、世界中を撮影した画像が手に入る体制を組む。自動で撮影できるため、ドローン(小型無人飛行機)での空撮のような手間もかからない。 農業では、植物が反
東京都中央区の出版・印刷メーカー「フロンティアニセン」が刊行している、名作文学を集めた耐水性本シリーズ「風呂で読める文庫100選」。この商品も青空文庫のデータを利用している 長編小説『宮本武蔵』などで人気が高い吉川英治(1892~1962年)や、説話集『遠野物語』で知られる日本民俗学の祖、柳田国男(1875~1962年)らの作品が、今年から誰でも自由に利用できるようになった。没後50年の著作権保護期間が昨年末で満了したからだ。著作権切れ作品を無料公開するウェブサイト「青空文庫」の存在もあり、普及の伸び悩みが指摘される電子書籍界で、著作権切れ作品の電子化が着々と進行している。(磨井慎吾) 「今年は、数年に一度の著作権切れ作家の“当たり年”」と語るのは、「青空文庫」世話役のライター、富田倫生(みちお)さん(60)。 青空文庫は今年1月1日から、吉川や柳田と同じ昭和37(1962)年没の詩人で小
古い映画の著作権には特別な規定があり、基本的に著作者全員が亡くなってから一定期間は権利が切れない。しかし、著名な監督ならまだしも、撮影監督などを含めて、すべての著作者の没年を確定するのは困難。著作権切れとして廉価版で売られているDVDのなかには、実際には著作権が切れていると言い切れないものもあるのだとか 過去の名作が無料で読める青空文庫。その青空文庫で、今年の1月1日から『宮本武蔵』などで有名な吉川英治の作品が読めるようになったと話題になっている。 これは、吉川英治が亡くなってから50年が経過して、著作権が切れたから。今年は同じように、『遠野物語』の柳田國男の作品も著作権が切れ、来年には、『銭形平次捕物控』『奇談クラブ』などで有名な野村胡堂の作品、2016年には谷崎潤一郎や江戸川乱歩の作品の著作権も切れる。 「でも、別にオレ、そんなに本好きじゃないし…」という人もいるだろうが、“著作権
年末年始の休刊中ですが、突然の更新です。 今年は、吉川英治の没後50年でした。 現行法においては、作者の死後50年で、著作権の保護期間が終わります。 具体的には、没後50年目の12月31日をもって、保護期間が終了します。 つまり、本日をもって作家・吉川英治の著作権保護期間が終了する、というわけです。 既に、来年になったら吉川英治の作品を単行本として刊行したいという出版社も現われています。 おそらく“青空文庫”などでも、作品の公開準備をしているんじゃないかと思います。 ちなみに、一部の作品の著作権は吉川家から当館(厳密には当財団)に譲渡されていますので、来年からはその著作権料収入がなくなるということでもあります。 ものすごい金額ではないものの、ちょっとツラいところです。 ただ、吉川英治の作品が多くの出版社から続々と刊行されるというようなことになれば、それが一種の宣伝となって、当館に興味を持っ
無料で読める古典ガイドを調べてみた感想。 Project Gutenberg スゴイ。青空文庫もスゴイ。プロジェクト杉田玄白エライ。近デジ調べにくいしリンク貼りにくい。 日本では作品の公開と版面の保存がごっちゃになってる感じ。つまり、保存は版面であっても公開はテキストで読める状態でリンクが貼りやすいほうが使いやすいということ。色々勉強になる。 Google翻訳は全然ダメだと思った。でも、「これは解説? それとも本文そのもの?」程度を調べるには便利。翻訳の対象によるのかもしれない。今は翻訳を表示してから原文を参照ということだけど、逆に原文を表示して翻訳を参照表示にしてくれると語学の勉強には役立ちそう。 Google Booksには期待してたんだけど、結局、出版社の意向だと思うけどあんまり表示されてない。参照:『小僧の神様』(Google Books) 志賀直哉は1971年没。死後40年経って
著作者の死後50年までとなっている音楽や出版などの著作権の保護期間について、川端達夫文部科学相は20日の閣議後会見で、「ある種の世界標準である70年を念頭に、その方向に進めるべきだという意識は持っている。それを目指して諸課題に取り組みたい」と述べ、延長のための著作権法改正に意欲を示した。 著作権の延長に関しては、鳩山由紀夫首相も18日に開かれた日本音楽著作権協会のパーティーで「70年に延ばすことに最大限の努力をすることをお約束したい」と発言している。 著作権は小説・脚本などの言語、音楽、舞踊、絵画や漫画、映画などに発生する。このうち映画の著作権は平成15年に「公表後50年」から「公表後70年」に延長されている。 ◇ 出版物や音楽などの著作権の延長は、権利者の保護を充実させることになる一方で、過去の作品を人々が手軽に利用する機会を制限しかねないという問題をはらんでいる。著作権の保護期
著作権保護期間―延長は文化を振興するか? 作者: 田中辰雄,林紘一郎出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2008/08/11メディア: 単行本 クリック: 7回この商品を含むブログ (11件) を見るThinkCのシンポジウムが元になった『著作権保護期間』、ようやく読了しました。シンポジウムを追いかけている人にとっては、中身自体はすでに既知のものなのですが、この本のために追加されたのが第5章の翻訳と、序章&終章。いずれも読み応えのある内容でした。これだけ客観的なポイントが押さえられていれば、たいていの感情論は世迷いごとで済ませられそうな気もします。フォーラムのひとつの成果として、これまでのまとめとして、この本が出たことを素直に喜びたいと思います。ありがとうございました。(そして一連の議論に携わる人、気にしている人には必携の本だと思います!) さて、著作権の議論は、この本が出たことによって
「ウェブリブログ」は 2023年1月31日 をもちましてサービス提供を終了いたしました。 2004年3月のサービス開始より19年近くもの間、沢山の皆さまにご愛用いただきましたことを心よりお礼申し上げます。今後とも、BIGLOBEをご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 ※引っ越し先ブログへのリダイレクトサービスは2024年1月31日で終了いたしました。 BIGLOBEのサービス一覧
2007年1月22日 青空文庫は22日、著作権保護期間延長に反対し、署名を呼びかけるビデオ映像をウェブ上で公開すると発表した。 青空文庫は、ライターの富田倫生氏ら数人の発起人を中心に運営され、現時点で570名のボランティアスタッフが参加しているウェブ上の電子図書館。夏目漱石や芥川龍之介などの著作権が消失した作品を、誰もが無償で読むことができるように設立されたもの。作者の死後50年が経過すると著作権は失われ、誰もが自由に作品を利用できるという日本の著作権法を基に運営されている。 現在、日本文藝家協会、日本漫画家協会、日本音楽著作権協会(JASRAC)など16の利権団体と米政府の要求から、著作権保護期間を70年に延長しようとする検討がされているが、青空文庫はこれに反対している。 青空文庫は、今回公開された動画で、“著作権保護期間が70年延長されると、著作権終了間際の作品の公開は20年先送りされ
著作権が切れた文学作品などを電子化してネットで公開している「青空文庫」はこのほど、著作権保護期間の延長に反対する署名を国会に提出する活動を始めた。 現行の著作権法では、作者の著作権が守られる期間を著作者の死後50年と定めているが、これを70年に延長すべきだという要望が権利者団体などから出ており、議論になっている。 青空文庫は、芥川龍之介や太宰治など、死後50年が経過した作家の作品をボランティアベースで電子化して無料公開している。「私たちすべてにとっての『自由』を、古い側にもう20年分追いやり、せばめてしまう延長に反対する」として、延長をしないよう求める請願署名の実施を決めた。 署名はネットで公開している用紙に行い、青空文庫の連絡先(東京都新宿区)に送付する。4月30日を1次締め切りとし、5月中に国会の両院議長宛てに提出する予定。 関連記事 著作権保護期間は延長すべきか 賛否めぐり議論白熱
著作権保護期間の延長はやめておこう。 文化共有の青空を育てよう。 著作権保護期間の延長を 行わないよう求める請願署名 著作権保護期間延長反対、第二期署名へのご協力、 ありがとうございました。 2007年1月1日 最終更新:2008年6月12日 第二期(2007年7月〜2008年2月)署名、 1,168名分の衆議院議長への紹介を、 川内博史衆議院議員(民主党)にお願いしました。 English page このビデオを、あなたのページでも公開してください。貼り方を、以下で説明します。 青空文庫では、夏目漱石や、芥川竜之介、太宰治などの作品を、誰でも自由に読むことができます。この「自由」は、作品を保護する期間を作者の死後50年までとし、そこから先は制限をゆるめて、利用を積極的に促そうと決めている、著作権制度のたまものです。すでにあるものをもとに、新しい作品を仕立て
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