須崎市は19日、著作権法違反の可能性があり刊行を延期していた昭和南海地震の津波証言集「海からの警告第2集」を21日に発刊すると発表した。当時の須崎町立須崎高等小学校の生徒らが書いた作文を収録するが、大半が無断掲載。市は「著作権法上の問題より、防災意識の高揚という公共の利益の方が大きい」と判断したという。 作文は、1946年12月の昭和南海地震直後に生徒107人が生々しい体験をつづったもの。全3冊あり、「南海大地震資料 作文」と表題がつく。 海からの警告第2集は、全員の作文を収録して1月に完成。しかし作文の執筆者の承諾を得ていないことが問題となり、発刊を延期し、市役所内の一室に保管していた。 市は権利者不明の著作物を利用できる文化庁長官裁定を受けられるかどうかを同庁に問い合わせた。しかし、(1)作文をとじた作文集は刊行されたことにはならず、無断で公表されない権利(公表権)が解決されてい