憲法調査会高柳会長と マッカーサー元帥及びホイットニー準将との間に交わされた書翰 [ 1958年・昭和33年12月 ] 「平和憲法」と呼ばれる、1947年・昭和22年( )5月3日に施行された日本の憲法について、戦争の放棄を定めた第9条を発案したのは誰なのかという論議があります。 「日本国憲法(にほんこくけんぽう)」の誕生に関わり、とりわけ「戦争の放棄」を謳った第9条の成立に大きな役割を果たしたとされる幣原喜重郎(しではらきじゅうろう) 元首相なのか、GHQによる“押し付け”なのかという論議です。 幣原元首相であるとする根拠には、いわゆる『平野文書』があげられます。『幣原先生から聴取した戦争放棄条項等の生まれた事情について』という表題の憲法調査会への報告書で、衆議院議員であり、幣原元首相の秘書官であった平野三郎が、幣原元首相が亡くなる10日ほど前の、1951年・昭和26年( )の2月下旬に