フィンテック社会の到来には、新たなフィンテックビジネスの担い手が次々と現れてくることが欠かせない。それはベンチャー企業となるのか、それとも既存の金融機関が踏ん張るのか。フィンテックベンチャーの1社で、9月末に上場したマネーフォワード取締役兼FinTech研究所長の瀧俊雄さんに、フィンテックに期待することや、どのように発展を遂げるかといった見通しなどについてうかがった。 ―マネーフォワードで目指していることは何ですか? 「お金の不安を無くすこと。お金の流れを丁寧に可視化して、自分が何をすれば良いか分かるようにする。それが個人向けだと家計簿であり、企業向けだと会計ソフトとなる。家計簿は、概念としては昔からあり、ちゃんと使いこなせば効果は大きいが真面目な人であっても続かないもの。だからこそ勝手に帳簿が記入されていくサービスを目指している。まるでお母さんの代わりに、子どもが毎日通帳を記帳しに行くよ