マツダの現在の姿は、2012年発売の「CX-5」に始まる「第6世代」車両群が作り上げたもの。その第6世代を生み出した「モノ造り革新」は、デジタルワールド内での試行錯誤を可能にする「モデルベース開発」あればこそだ。 マツダのモデルベース開発=「マツダデジタルイノベーション(MDI)」は、1996年から本格的にスタートし、2008年、第6世代の開発にちょうど間に合った。そして、第6世代の競争力の源泉である「SKYACTIV(スカイアクティブ)」技術、就中、走りと環境性能に優れたエンジンの開発に大きく寄与した(「 CAEに数百億円かけても、現場が使わなきゃ効果ゼロ~『ガラスのエンジン』が呼び込んだ成功」参照)。 この絶妙のタイミングは、単なる“幸運”なのだろうか。 しかし聞けば聞くほど、MDIの進展が、「モノ造り革新」のスケジュールにぴったりはまって、ちょうど間に合って、よかったですね。 木谷: