従来のクラウドを利用した一般的なサービスでは、利用者の個人情報とデータの両方がペアで同じクラウド上のサーバに保存されるため、万一外部または内部からシステムへの侵入があった場合、これらの情報が同時に漏えいするリスクがあった。これに対し、今回ソニーが新たに開発したシステムは、個人情報とデータを分離し、データのみをクラウドに保存するため、仮にクラウド上のデータへの不正アクセスがあったとしても、個人情報が守られる構造を実現している。今回発表になった電子お薬手帳サービスは、この仕組みを利用した最初のアプリケーションとなっている。 お薬手帳は、医師が処方した薬の名称や量、服用回数、飲み方などの調剤情報を記録するもの。2012年4月より、すべての患者に配布されるようになった。複数の医療機関で薬が処方された場合でも、医師や薬剤師が薬の重複や不適切な飲み合わせがないか等の確認を行うのに役立つもので、主に紙の