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小田嶋隆に関するkirifueのブックマーク (28)

  • あれは相撲の「美」を守るためではなかったのか?:日経ビジネスオンライン

    このたびの大相撲の不祥事について、私はあまり同情的な気持ちを持っていない。 というのも、角界には、朝青龍を排除するに当たって盛大にきれいごとを並べた人たちが居残っているからだ。 やれ国技だ文化だ伝統だと、彼らは、自分たちの関わっている興行について、歯の浮くような美辞麗句を言いつのっていた。曰く、相撲の美、横綱の品格、無言の掟、民族のDNA。武士の覚悟。ほのぼの麗句。 なるほど。よくわかった。 私は納得した。大相撲の世界が彼らの言うように、美しくも正しい文化的な結界であるのだとしたら、私の大好きな朝青龍は、その清廉な小宇宙にはなじまない異分子だったはずだからだ。ドルジは乱暴者だった。身勝手でもあった。ファンのひいき目で見ても教養溢れる紳士というわけにはいかなかった。ごくごくありきたりな二十代の粗野な青年であったに過ぎない。 だから、そのがさつで傲慢で粗暴なファン太郎を、角界は、追放した。それ

    あれは相撲の「美」を守るためではなかったのか?:日経ビジネスオンライン
  • おそらく、うちの国の人たちは政変が好きなのだ:日経ビジネスオンライン

    菅直人首相の人となりについて、私は詳しい情報を持っていない。新たに大臣に就任した面々の政見や主張についても同様。著しく不案内、というよりもはっきりと無知だ。興味すら持っていない。 なので、新首相ならびに新内閣について、現段階であれこれ言うことは控えておく。先方に失礼だし、読者の皆さんにもご負担だろうから。 今回は、「うちの国では、どうして毎年のように宰相の首がすげ変わっているのであろうか」という疑問について考えてみることにする。 この度の一連の出来事(鳩山さん&小沢さんの退任と菅さんの首相就任および菅内閣の発足)を通じて、私が一番意外に思ったのは、菅新内閣の支持率の高さだった。 各社の世論調査を見渡してみると、菅直人新内閣の支持率は、どこの社のものでもおおむね60%前後だ。鳩山内閣末期の支持率と比べると3倍以上になる。これを受けて民主党の支持率も倍増している。 どう解釈すべきなのだろうか。

    おそらく、うちの国の人たちは政変が好きなのだ:日経ビジネスオンライン
  • 私がiPadを買うべきでない理由:日経ビジネスオンライン

    iPadを見た。 買うことになるだろう。 わかっている。どうせ買うのだ。それもたぶん一週間以内に。三日か五日の間買わずに我慢するのは、自分に対する言い訳に過ぎない。あるいは手続きみたいなものだ。よく頑張ったぞオレ、とそう自分に言い聞かせながら、でも結局買う。いつもそうなのだ。セルフおあずけストラテジー。デジタルマゾヒストのティピカルな行動パターンのひとつだ。 見せてくれた編集者氏は、ほとんどアップルのセールスマンだった。それほど全力で私にiPadの魅力をアピールした。 「で、ここをこうするとほらフォトフレームになるわけです」 「……うう……」 「動画も見られますよ」 「……うう……あ……」 「ね。なかなかの画質でしょ?」 「…………」 それにしても、こういうブツをいち早く手に入れた人間は、なにゆえに必ずや布教活動を展開することになるのであろうか。あまた生まれいずる市井のペテロたち。その無償

    私がiPadを買うべきでない理由:日経ビジネスオンライン
  • このたびの移設問題に寄せて:日経ビジネスオンライン

    米軍普天間基地問題は、辺野古への移設ということで決着しそうだ。 予想通りではある。 が、期待通りではなかった。 言葉通りでも約束通りでもなかった。 悪い予感が的中したという感じ。それも、一番良くないカタチで、だ。 どうしてこんなことになってしまったのか。 今回は、基地ならびに沖縄の問題について考えてみたい。 心を述べるなら、この種の話題は避けて通りたいところだ。荒れるから。必ず。 なのになぜなのか、私のアタマはいつも荒れがちな話題の周辺をさまようことになっている。 で、絵柄を先に思いついてしまっていたりする。 妖怪へのこわらし。 と、オダジマはその小さな機知を捨てることができない。 うむ。機知に殉じるわけだよ。半端絵師の心意気として。っていうか、単に貧乏性なのかもしれないが。 普天間の問題に関しては、ざっと考えて、二つの論点があった。 1. そもそも沖縄に米軍基地が必要なのか 2. 移設

    このたびの移設問題に寄せて:日経ビジネスオンライン
  • 野暮な「ライター」は消えゆくのみ:日経ビジネスオンライン

    「ライター規制」という見出しを見て、一瞬、ハッとした。 「なぜだ?」 と思ったからだ。 「どうしてオレらが規制されねばならんのだ?」 と。 が、すぐに思い直した。この記事は、原稿を書くライターの話ではない。たぶん、火をつける方のライターの話だ。最近、子供の火遊びが原因で、何件か痛ましい事故が続発していたことでもあるし、記事は、それらの事件を受けたものなのであろうな、と、ここまでのところを考えるのに費やした時間は、全部で0コンマ2秒ほど。さよう。新聞をナナメ読みにする時、われわれは、非常な速度で情報処理をしている。 つい先日、「ためしてガッテン」という番組を見ていたら、速読術の話をやっていて、その中で、訓練を受けた人々が新聞を読む時に、見出しのカタチに圧縮された紙面を一瞥することで、巨大な情報を処理しているのだというお話を紹介していた。うむ。特に訓練など受けていなくても、日々新聞を読んでいる

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  • ファンタジーの「子ども」では夢は見られない:日経ビジネスオンライン

    「子供」は、面倒くさい。 気を使わなければならないから。 転ばせないように、手加減をしてマッチアップしないと、怪我をさせてしまう。 そう。子供たち自身と、その親と、彼らの権利を代表する人々や機関のすべてに、万事遺漏無く気を配ってかからないと、必ず面倒なことになる。 だから、子供について原稿を書く時、私は、ちょっと神経質になる。 たとえば、ヒグマは、通常の状態であれば、人間にとって致命的に危険な生き物ではない。 が、子供を連れた母熊は、非常に物騒な動物になる。 人間の世界でも事情はそんなに変わらない。子供を盾に何かを言ってくる人々は、正直なコラムニストにとっては、天敵だ。 「子供にどう説明したら良いのでしょうか?」 「子供たちの夢を壊さぬように、大人である私たちは、当然の責任として……」 と、この人たちは、クレームをつけるに当たって、人の名においてそれをせずに、子供の弱さやいたいけさをタマ

    ファンタジーの「子ども」では夢は見られない:日経ビジネスオンライン
    kirifue
    kirifue 2010/04/11
    目先の「子ども手当」は嬉しいが、ようは子どもを盾に票を勝ち取りたいだけ。少子化の歯止めのためには、若者の安定雇用への施策が先だ。このままではいつまでたっても、明るい未来が見えてきやしない。
  • iPadは、本棚なきコトバダイバーたちを生む:日経ビジネスオンライン

    2010年は国民読書年なのだそうだ。 読者諸兄はご存じだったろうか。 私はつい三日ほど前に知った。 前々から、見かける度に気になっていた「コトバダイブしよう」という奇妙なCMの正体を探るべく、「コトバダイブ」を検索してみたところ、国民読書年に言及した政府公報のサイトに行き着いたのである。 サイトでは、国民読書年の意義について、以下のように述べている。 「平成20年6月の国会決議により、2010年を『国民読書年』とすることが定められました。近年は、学校での『朝の10分間読書運動』が浸透したり、学校だけでなく家庭、地域全体で読書を推進する『読書のまちづくり』が広がったりするなど、読書に対する国民意識が再び高まりを見せています。決議では、こうした気運をさらに高めていくため、2010年を『国民読書年』と定め、政官民が協力し、国をあげてあらゆる努力を重ねていくことが宣言されています。今後、図書館をは

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  • グーグルと中国のケンカの狭間で:日経ビジネスオンライン

    グーグル中国土での検索事業から撤退する旨を表明した。 びっくりだ。 なにしろ、相手は世界一のインターネットユーザーを抱える世界最大の市場だ。 というよりも、ちょっと先の未来を考えれば、中国市場は、世界最大どころか、世界の半分かもしれない。こういう国を敵にまわして、グーグルは、この先、どうやって商売をするつもりでいるのだろう。 昨年末以来、中国政府とグーグルが色々とやり合っていることは知っていた。 やれ中国からのサイバーアタックがあったとか、いいがかりだとか、人権活動家のGメールへの組織的なハッキングがどうしたとか、被害者はむしろ中国政府だとか、お互いに非難を繰り返しては対立を深めていた。 そんな中、グーグルは、 「中国における攻撃と検閲の状況が変わらなければ、中国でのサービス提供を断念する可能性がある」 と、昨年の12月の段階で、既に、撤退を示唆している。 そう。これは、藪から棒に起き

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