2011年02月21日 電子出版「緊急報告」 ――アップル「いつもの悪い癖」で、世界中、上を下へのハリケーン発生中! Tweet さて、本日も平和なプロテイン輸入よもやま話のつもりだったのだが、私の本業絡み、電子出版界がアップルの(毎度おなじみ)独善で大騒ぎになっていて風雲急を告げているので、緊急にご報告。 こういうの、フツーの人はご存じないだろうし。私の電子書籍編集話は過去記事を読んでもらうことにして、さっそく本題に。 アップルがアプリをAppStoreで受け付けるかどうか、独自に審査しているのはご存じだろうか。その基準すら明確にしていなかったが、去年ガイドラインを出した。とはいえ現在でも審査に落ちた理由を明確に教えてくれないらしい。これが大きな軋轢をアプリ開発者に生んでいた(電子出版でなくもっと広い世界で)。ちなみにAndroidMarketには審査はない。 私が聞いた範囲では、発端は
2010年10月28日 手を上げて「電子出版」を担当。 ――その経緯2「アップルの凶悪な値付け政策に振り回される出版社」という「構図」 Tweet 昨日のエントリーの続き。電子出版(というかAppStore)に対するアップルの凶悪な政策について。 なにしろまあ、一般人は知らないだろうけど、アップルの価格マトリックスが変。昨日書いたように紙版で580円の雑誌があったとして、アップルのせいで、これを電子版にして580円で売ることができない。 というのも、紙以上に自由度が高いはずの電子データというのに、AppStoreの値付けマトリックスが極めて硬直的だからだ。 具体的に書いてみる。許される価格は以下だ。 115円 230円 350円 450円 600円 700円 800円 900円 1000円 1200円 1300円 1400円 1500円 (以下略) ――どうよこの変なステップ。なぜか110
iPadが発売されて以降、電子書籍の話題に事欠かないものの、それはまだ黎明期に過ぎず、混乱と試行錯誤が続いているのはご存じの通り。特に日本の状況は悲惨で、Kindle StoreやiBookstoreが正式オープンしていないことや、その場しのぎ感の強い魑魅魍魎が徘徊していることで、ワケ分かんない状態。しかし、混乱が収まるまで指をくわえて待つほど悠長じゃないので、さっさと見切り発車するのが吉。ってことで、拙著「aのかたち」をiBookstoreから出版しました。その顛末をば少々書いておきますね。 iBookstoreなるプラットフォーム 電子書籍を出版するには何らかのプラットフォームを選択することが必要なので、まずはiBookstoreをチョイス。これは他を圧倒する絶大な成功を収めたiTunes StoreやApp Storeに続く第3弾プラットフォームであると同時に、冷静に判断しても現時点
米出版業界専門サイトFolioは、Appleが米有力スポーツ誌Sports IllustratedのiPad向け電子雑誌アプリに定期購読の申し込み機能がついていることを理由に審査過程で同アプリを却下したと報じた。 米国では雑誌を店頭で購入するより定期購読する読者が多い。雑誌社にとっても、長期的な安定収入が確保できる上、マーケティングデータを入手できるメリットがある。Sports Illustratedを発行するTime incにとってみれば、紙の雑誌の商慣行をそのまま電子に移行したいところだ。 一方でAppleにとってみれば、AppStoreでのアプリ販売は単体ごとの販売が基本的な形。アプリごとに性的な表現などで問題がないかなどの審査を行い、審査や販売代行などの手数料としてアプリの売り上げの3割を徴収している。定期購読は、コンテンツ審査を受けていない電子雑誌の販売を出版社が読者に勝手に約束
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