イギリスの市民権を獲得し、国籍取得の証明書を抱える女性。 (Photograph by Cate Gillon Getty Images) 現在、アメリカに滞在する不法移民は1100万人を数える。しかし、よりよい生活を求めて母国を離れた人のすべてが、アメリカに行き着くわけではない。世界中の国々は、それぞれに移民の入国基準を定める必要に迫られている。 アメリカ連邦議会で移民政策改革をめぐる論議が山場を迎える中、この記事では、他の国々では押し寄せる移民にどのように対処しているのか、その現状を紹介する。 ◆カナダ カナダでは1970年代以降、技能を持つ労働者の不足により経済成長が滞ってきた。このため、カナダは世界でも最も開放的とされる移民政策を採用している。2010年の時点で、同国の総人口に占める外国生まれの人の割合は21.3%にも達した。 2013年4月1日には、既に移民を積極的に受け