ちなみに緑の党では、別に党規に肉を食べるなと書いてあるわけではないが、肉を毛嫌いしている人が多い。肉を食べず、自転車に乗るのが彼らの正道だ。自動車はダメ。飛行機などもってのほか。理由は温室効果ガスだ。 世界における温室効果ガスの内訳は、76%がCO2。次に多いのがメタンで16%。そして、亜酸化窒素が6.2%、フロン類が2%と続く(IPCC第5次評価報告書より)。ドイツでは、温室効果ガスのうち、主に酪農・畜産業に由来するメタンや亜酸化窒素などの比率が20%と高い。日本の場合、食生活の違いもあり、メタンや亜酸化窒素は微々たるもので、圧倒的なのはCO2。これが9割以上を占める。 「農家は違う場所に引っ越すか、廃業するか…」 ただ、酪農・畜産業は最近、温室効果ガスの排出以外でもしばしば槍玉に上がる。例えば、牛肉1キロを生産するために、1万5500リットルの水と、16キロの穀物が必要だとか、飢えてい