こんにちは!「香港ガリ勉眼鏡っ娘ゲーマー」こと歐陽です。中国・香港・台湾を含む中華圏のゲームや映画、アニメなどの情報を発信し、社会事情を分析するコラム「中華娯楽週報」。第50回と第51回は久しぶりに香港に焦点を置き、香港の大手ゲーム雑誌の元編集長と、東京大学大学院で日本・香港のゲーマーコミュニティの比較文化研究に従事した「オタク研究者」として、香港ゲーム業界の現状を分析した。そして今週からは、久しぶりに映画の話題を取り上げる。2019年春節、つまり旧暦の元日に公開された中国産SF大作『流浪地球(英題:The Wandering Earth)』は、未曾有の大ヒットを飛ばし、数々の記録を樹立している。しかし、『流浪地球』の本当の核心を捉えた詳しい論評は、言語を問わずほとんど見られない。この第52回からは、本作の文化的本質を解説し、大ブレイクの原因を分析する。 『流浪地球』は中国のSF作家、劉慈