「中国化」する日本と香港 中国返還から20年がすぎ、「中国化」(大陸化)がじんわり進む中で、かつてのイギリス植民地下で育まれた自由の気風が減じている香港。しかし2014年の民主化デモ・雨傘運動以降、足もとでは新たな変化も起きています。一方、2011年の東日本大震災を経てオリンピックを控える東京には、どこか表層的な雰囲気が漂い、政治と社会の底ぬけが感じられるのではないでしょうか。 そうはいってもしかし、トランプ大統領の誕生以後、「中心」が抜け落ちてしまった世界で、今後必要とされるのは「中心」からは程遠く、想像力たくましく生きてきた「辺境」の知恵ではないか? 虎視眈々と「中心」の動きを見ながら、斜め上をゆく新たな変革の芽を育てていたのは、いつの時代も辺境だったのではないか? さらには、世界的な行き詰まりを突破する方途は、複数の「辺境」の知恵をつなぎ合わせてまだ見ぬ星座を形作ることにあるのではな