『ドラゴンの系譜』の著者である海野氏は次のように警告しています。「アメリカはマフィアの犯罪組織に気をとられていて、中国の秘密結社の脅威について気がつくのがおそかった。1975年ごろからその犯罪が目立ちはじめ、1977年のゴールデン・ドラゴン・マサークルの後、(中略)トライアド〔三合会、香港を拠点とする幾数かの犯罪組織を総称する呼名〕、チャイニーズ・マフィアに関する本が出はじめている」 「中国の秘密結社は、数百年どころか数千年の歴史を持ち、その伝統は地下を脈々と流れているのだ。そして中国の秘密結社はドラゴンにたとえられる。竜の頭がちらりと地下からのぞく。やがてとめどなく長大な、果てしない竜尾が彼方ではねあがる。ニューヨークで頭をもたげた竜は、はるかにその尾を、香港から中国本土の奥深くまでのばしているのである」(同前)と。 中国のトライアド(14K、潮幇=潮州幇など)、台湾の青幇〔チンパン。台