国土地理院は14日、無人航空機を使って、小笠原諸島・西之島周辺の空中写真を自動撮影することに成功したと発表した。噴火で西之島とつながった新島は、標高が71メートルに成長したことが撮影データの解析で分かった。 撮影に使ったのは民間企業が所有する無人機で、全長約2メートル。ガソリンエンジンで飛ぶ。約130キロ離れた同諸島・父島から3月22日に飛ばした。GPS衛星で自分の位置を確認しながら、あらかじめプログラムされたコースを飛行。搭載したデジタルカメラで、島と周辺の海を含む約460枚の写真を撮影した。 新島の噴火後、有人の航空機で行った測量によると、最も高い場所の標高は昨年12月に39メートル、今年2月には66メートルだった。 飛田幹男・同院総括研究官は「火山の真上など、人が乗った飛行機では近づきにくい現場での測量に、今後も無人機を活用してゆきたい」と話している。(山本智之)