著者:ばるぼら出版社:アスペクト装丁:単行本(229ページ)発売日:2012-07-11 ISBN-10:4757220901 ISBN-13:978-4757220904 映画「ヘルタースケルター」のヒットで岡崎京子の名前を見ることが再び多くなった。一九八〇年代前半にミニコミや自販機エロ本などからマンガ家としてのキャリアをスタートした岡崎は、九〇年代に入る頃にはカルチャースターとして独特の存在感を放つに至ったが、九六年に不慮の事故に遭って重度の障害を負い、以来、活動を休止している。 早いもので、もう十六年も経ってしまった(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆時期は2012年)。 本書は、作家研究とも一種の評伝とも見ることができるが、いずれにせよ読者が目を見張る、あるいは戸惑うのは、異様なほど詰め込まれた情報の量だろう。 「岡崎京子の前史」「~黎明期」「~初期」「~中期」「~後期」と