8月上旬に島根県の仁多産業が破産したことが報じられた。負債総額は9億8000万円。仁多産業とはジーンズの洗い加工場である。その少し前の6月には岡山県倉敷市児島の三好染工が破産申請している。この三好染工も洗い加工場である。 クールジャパンのキャンペーンとも相まって昨今、日本製衣料品が見直されている風潮を感じるが、日本の衣料品製造業者や繊維製造業者は減少する一方であり、仁多産業と三好染工もその一例であるといえる。 競争力の高いジーンズ業者ですら倒産・廃業が相次ぐ しかも、この2社はジーンズの洗い加工業務を主としている。ジーンズといえば数ある日本製衣料品の中でももっとも世界的に日本製の知名度が高い製品である。そのジーンズにかかわる業者ですら、倒産・廃業が相次いでいる。ジーンズですらこの状態なのだから、ほかの分野はさらに厳しい。 少し仁多産業について見てみよう。 ジーンズ関連の製造加工企業というと