(前回記事はこちら) 共和党の一角を占めた「茶会」の政治力、その光と影 「茶会」と「ウォール街抗議デモ」との本質的な違いはどこにあるのだろう。2年半前に中西部、南部の保守的な白人中産階級から起こった「茶会」運動とは何だったのだろう。「茶会」の光と影とは何か。 「ティーパーティ(茶会)運動」の名称は、宗主国イギリスの「タウンゼンド法」(植民地であるアメリカが輸入する産品(茶など)に対する課税を定めた法律)に反旗を翻した1773年の「ボストン茶会事件」をもじったもの。「小さな政府、州権限の拡大」をスローガンに、今もなおアメリカ政治を揺さぶっている。 「茶会」の戦果は、何と言っても、2010年の下院選挙だ。「自分好み」の保守派候補を推薦し、20人余を次々と当選させた。政治を動かしたのだ。 当選した議員たちは「ティーパーティ議連」として議会でも認知され、共和党の一角を占めている。8月末の債務上限延