書店で見かけた本書の帯にはこう書かれている「イスラエル政府公認の初の資料!」と。 建国以来、常に近隣の国々と緊張関係にあり続けたイスラエルは、特異な歴史性から、その国家規模に比して驚異的な能力を持つ諜報機関を持つにいたった。IDI(イスラエル国防軍諜報機関アマン)、IDA(イスラエル治安機関シャバック)、そして対外諜報担うモサド。これらの組織は映画やドラマ、小説などの娯楽作品にいくども登場し、私たちに非日常の世界を疑似体験させてくれる。 しかし、娯楽作品やゴシップネタとして、その名前を頻繁に目にするこれらの組織の実態や歴史を知る機会は意外に少ない。そもそも諜報機関はその存在と活動が衆目に晒されることを嫌う。しかし、インターネットの発展とともに知る権利という概念が急速に発展する現代において、そのすべて覆い隠そうとすれば、かえって人々から奇異の目で見られ、根も葉もない憶測や疑惑を広める事になっ