「英国鉄道界の大変革」ともいえる大事業、ロンドン横断鉄道「クロスレール」(エリザベス線)が開業に向けていよいよ最終段階を迎えた。市内中心部の東西方向に新たなトンネルを建設し、既存の近郊鉄道やヒースロー空港へのアクセス路線へも直結する路線だ。2009年に建設が始まったが、残念なことに当初掲げていた2018年12月の開業予定からは大幅に遅延している。 だが、このまま順調にいけば2022年前半には念願の旅客輸送開業に漕ぎ着けられるメドが立ち、すでに新線部分では本番さながらのダイヤで試運転が始まっている。新時代のロンドンの大動脈となるクロスレールのこれまでの経緯と現状を追った。 ロンドン横断、東西路線を直結 クロスレールは、ロンドン市内西部のパディントン駅と東部のストラットフォード駅間を結ぶ地下トンネルを建設し、西側の既存路線であるグレート・ウェスタン本線と東側のグレート・イースタン本線を結ぶプロ