ノンフィクションライターの藤井誠二がホストを務める「ニコ生ノンフィクション論」。小説や評論では見えてこない世の中にある"不可視のリアル"を当事者たちの話を聴くことで探る、ニコニコ生放送限定のプログラムである。 2010年12月1日放送された第2弾のテーマは「ペット流通の闇と殺処分の実態」。雑誌AERAで大きな反響を呼んだルポルタージュの書籍化作品「犬を殺すのは誰か ペット流通の闇」(朝日新聞出版)を下敷きに、作者である太田匡彦氏と殺処分問題に現在も携わる元衆議院議員の藤野真紀子氏をゲストとして招いて行われた。殺処分されるペットはどこに行くのか、誰の手によって生み出されたものなのか。犬を例に、ペット業界の闇をクローズアップした。 なにもない部屋になにも知らない犬たちが放たれる。ある時間が来ると壁が狭まり、ガス室へ向かう「死の道」に犬たちは進まざるを得なくなる。年間11万匹が捨てられ、そのうち