人工知能を自社で活用したいと考えている企業は多いだろうが、上層部がその知識に乏しければ、進むべき道を見誤る。世界を代表する通信機器会社ノキア会長のリスト・シラスマは、リーダーみずから学校で学び直すことから始め、同社の全社員に機械学習の基礎を習得する仕組みをつくりあげた。本記事では、そのための5つのステップが示される。 人工知能(AI)はほぼすべてのものに破壊的変化を及ぼす、という期待と可能性に対し、私は長いこと懐疑的であり、楽観的でもあった。しかし昨年、機械学習の急速な進歩にショックを受け、ノキアと自分がともに理解不足だったことに懸念を抱いた。そこで、私自身が機械学習についてどう学び、会社の学習をどう支援すべきかを考えた。 幸いにも、ノキア会長という立場のおかげで、世界を代表する何人もの人工知能の研究者たちに時間を割いてもらうことができた。ただし、彼らの話は断片的にしか理解できなかった。ま