バンダイスピリッツがロボット以外のジャンルでゼロからモチーフに向き合うプラモデルが好きです。こちらは発売されたばっかりのプラモデル。マンガ、映画、ゲーム、ディズニープラスのアニメでも展開される作品『サンドランド』から、サンドランド国王軍戦車隊104号車です。1/35スケールですよ。戦車模型のデファクトスタンダードであるこの縮尺で「鳥山明メカ」が手に取れる嬉しさはもちろん、あのバンダイスピリッツが真っ向から「戦車模型」に挑戦しているんです。美味いに決まってるでしょ! 組んでいるのを横で見ていた妻が「あ、バンダイのプラモデルだ」と声を出すのも納得。色とりどりのパーツがハコの中からこんにちは。戦車模型はシックなミリタリーカラー単色であることがほとんどですが、このプラモデルは「組み立てるだけで設定に近い配色が楽しめます」というタイプのヤツ。しかもね、ガンプラではだいたい1枚しか入っていない多色成形
「スタジオぬえ「宇宙の戦士」初期イラスト集」。ウェーブが同社の「機動歩兵 戦略通信型」のプラモの初回特典として封入してくれたビッグプレゼントです。このプラモを買えば、あなたは今からでも『宇宙の戦士』になれます。 ロバート・A・ハインラインの名作SF小説である『宇宙の戦士』。どんな内容なのかは上のリンク記事を読んでください。小説の内容とともに、1977年に出版された早川書房の『宇宙の戦士』のために、スタジオぬえの宮武一貴氏と加藤直之氏によって描かれた挿絵やカバーイラストは、今でも世界中のSFファンを魅了し続けており、こうやって現代の成型技術でプラモになっているのです。 しかし……今から『宇宙の戦士』になろうという最高のフレンズが手に取りやすい「新訳版」には、偉大な二人が手がけた挿絵が掲載されておらず、本書のカバーイラスト、1977年版のカバーイラスト、2010年版のカバーイラストなどが掲載さ
今まさにストーリーが佳境に入ろうとしている『ウルトラマンブレーザー』がおもしろい。おもしろいのでウルトラマンブレーザーのプラモデルを買った。ウルトラマンブレーザーの全身には複雑な模様が入っている。左右非対称だし、赤と青のラインがごちゃごちゃに入り組んでいるし、これを「自分で塗ってください」と言われたら泣いちゃうところだけど、バンダイはそんな乱暴なことは言わない。「塗装なんかしなくてもこのややこしい模様が完全再現されますよ」というおもてなしを用意している。 どうやってこんなややこしい模様を再現しているのかというと、ひとつにはインサート成形である。ひとつの金型に複数種の樹脂を流し込むことで、成形が終わった時点で色分けができちゃっているというアレである。 ブレーザーの胸や肩、左半身の太ももや脛などは、このインサート成形で入り組んだ模様が再現されている。メタリックなレッドとブルーがひとつの部品の中
説明書を開いて「え!?」って声が出ました。見慣れたスコープドッグの設定イラストに、何やらさらっと描かれたディテールが追加されている……そのページのキャプションには「大河原邦男氏描き起こしディテールアップ画稿」と書かれています。スコープドッグの産みの親であるメカデザイナー・大河原邦男氏が、本キットのために新たな線を引いていたのです。メーカーリリースを見ると確かに「組立説明書には本製品用に描き起こされた大河原氏によるディテールアップ画稿収録」とありました……。 ▲手前にあるパネル! これは一体なんだ!! 装甲騎兵ボトムズ放映から40周年に、また妄想できる種が落ちてきたぞ オリジンが新たな線を引いてしまったら、俺たちの百年戦争は終わらないじゃん!! そもそも、今回ご紹介する「ウェーブ 1/24スケール スコープドッグ」は完全新規造型で誕生したニューキット。プラモデルの世界では伝説の模型と言われて
Photo by Karolina Grabowska on Pexels.com nippper.comでは今年もいろんなプラモやツール、マテリアルを紹介してきました。で、掲載された記事の「うひょ~!」という興奮が読者の皆さんに伝わると「私も使ってみよう」となるわけでありまして、Amazonとか量販店とか近所の模型屋さんで目当てのものを購入する……という流れができておるのです。ありがとう。 ということで、今年紹介した数多ある商品のなかから「これはマジでよく動いた……」というアイテムの上位10個をご紹介します。どれも鉄板すぎるアイテムですのでこれからプラモを始める人、プラモ作ってるけどもうちょっと便利にしたいぞという人はぜひともゲットしてください。また、それぞれのアイテムを紹介した記事も一緒に掲載しておきますので、使い方はそっちを読んでくださいね! 第10位 COMBAT ARMORS G
労働にむせび泣く男、ハイパーアジアです。私が仕事帰りにたまにふらっと寄る地元のホームセンター、ジョイフル本田土浦店ではプラモデルを取り扱っています。カーモデルやバイクモデルが陳列してある棚に、ひとつだけロボットが置いてあるんですよ。それがこれ。 ▲ファインモールド 1/20 ロボット兵(園丁Ver.) 箱絵がいい。逆光気味に上半身だけ描くことで巨大感が強調されていますね。買う。こんな箱絵の様にプラモを仕上げたいとシンプルに思ったんです。仕事に疲れた私の心を癒やすのはコイツしかない、砂塵にまみれた心にウェザリングは逆説的に効くハズ、と予感めいた確信を得たのでした。 ということで、今回のテーマはウェザリングです。もともとの意味である「風化」を意識して、朽ちる手前のロボット兵を表現していきますよ。私が朽ちる前に。 ▲癒しです。まんまセル画のような色プラ。ボディの表面がゴワゴワっとした鋳鉄っぽい表
▲少年野球でおなじみの軟式球くらいの球体からロボットに変形する。 「どうなってるのか知りたい」という欲求を満たす手段としてのプラモデルを組むというのがある。プラモデルを組み立てることを通してモチーフの構造や仕組みの理解を得ようというヤツだ。 MODEROIDOアーハンはそんな「知りたい欲求と向かい合う」プラモデルの典型なんじゃないかと思う。アーハンっていうのは2014年公開のアニメ「楽園追放」に登場するロボット。敵か味方か何者なのかっていうのはアニメを見てもらうとして、その特徴は「球体から変形して四肢を持ったロボットに変形する」こと。 ▲変形した後に換装できる見栄え優先で造形された掌や武器類がオプションとして用意されている どうやって?そう、その「どうやって?」を知るにあたって変形機構を再現したプラモデルを組んでみるのだ。完成品のアクションフィギュアや合金トイでも知れそうなものだけれど「変
ザブングルのプラモデルには、先行して2008年に発売された「1/100 R3 ウォーカーギャリア」という傑作プロダクト(筆者もスーパーバイザーとして開発に深く関与した)が存在する。1/100 MODEROIDザブングルについて語るためには、補助線としてまずこのキットについて言及する必要があるだろう。ストレートに言えば(無論見る人によりけりではあるが)1/100 MODEROIDザブングルは1/100 R3ギャリアと比較してギャリアが見劣りしてしまうほどの猛烈なクオリティを有していたからだ。 1/100 ウォーカーギャリアは「新主役メカとして劇中に颯爽と登場しながら、1/100スケールキットでの製品化が中止と化してしまった」という1983年における無慈悲な事件への決着の場であった。スーパーバイザーとして1/100 R3ギャリアの開発に深く関わった筆者としても、プラスチックモデル本体の形状や細
▲ENTRY GRADE 1/144 RX-78-2 ガンダム 300円で買える真っ白のガンプラが1980年当時のキッズを熱狂させた、というのは本を読んで知っているけど、いまのガンプラを見るとにわかには信じがたい。 いまも新製品が続々と発売され続けているガンプラは、接着剤を使わずに、ただパーツを切り離してパチパチと組み上げるだけで全体を塗装したかのような仕上がりになるのが当たり前になっていて、人間でもできないようなポーズをとれるほど各部の関節は動きまくるようになった。 パーツは増え、デザインは何度も再定義され、もはや「次はどのモビルスーツがプラモになるのか」よりも「次はどんなバージョンのガンダムがプラモとして登場するのか」という、スケールモデルでは考えられないような状態。 それはまるで、グラウンドを何周も何周も走り続けて、ただひたすらに速く、ただひたすらに美しくフォームを整えていくランナー
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