大相撲の野球賭博事件で胴元として警視庁に逮捕された元幕下力士が、賭博客の元大関琴光喜関(34)=解雇=に送った携帯電話のメールの中に、賭けの対象とみられる取組として元琴光喜自身の取組が含まれていたことが関係者への取材でわかった。実際に賭けをしていたか明らかでないが、自分の取組も賭けの対象にしていた疑いがある。ただし、発覚した八百長疑惑との関連は出ていないという。 関係者によると、メールは、野球賭博の胴元として警視庁が賭博開帳図利幇助(とりほうじょ)容疑で逮捕した元幕下力士山本俊作容疑者(35)から元琴光喜に送られたものの中にあった。九州場所初日の2007年11月11日の日付。「五番勝負」などと書かれ、初日の幕内の五つの取組が並び、一つが当時大関の元琴光喜の取組だった。メールにはハンディを示す記載もあったという。五つの取組全体で東西どちらの勝ち星が多いかを賭けるやり方だったとみられる。