家庭ごみの減量や分別を進めようと、兵庫県西宮市は来年4月から、ごみ回収に指定袋を導入する。市によると、全国62の中核市で指定袋を導入していないのは西宮のみ。2003年に全国で初めて「環境学習都市」を宣言しながら、ごみ問題への取り組みが遅れており、汚名を返上しようと、ようやく重い腰を上げた。(山岸洋介) 市美化企画課によると、市民1人が1日に出すごみ量は13年度まで1キロを超えていた。年々減少し、19年度は948グラムまで減ったものの、近年は減り方が鈍化。19年度の全国平均は918グラムだった。 家庭から出る「生活系ごみ」の年間量は、28年度に約8万トンまで減らす目標だが、現状で推移すれば目標を約2千トン上回る見込みという。 市の「環境学習都市宣言」では、市民と行政が協力して自然を守り、良好な環境を次世代に引き継ぐことをうたう。ところが市民の大半は中身の見えない黒い袋でごみを出し、分別も徹底