寄付金欲しさの特別措置 それに関して、私が今でも忘れられない衝撃的な出来事がありました。それは、自民党税調に所属する議員への説明に伺った時のことです。議員会館で、局長と一緒にその内容について説明をしたのですが、その議員が持っている「電話帳」を見ると各ページに「関係する団体からの寄付額」が手書きで書き込まれているではないですか。つまり、○○製品に関する優遇税制の項目には、その製品に関与する○○業界の団体からの寄付額が書き込まれているのです。その額が、優先度などを決める一つの評価指標になっているのでしょう。 これを見てやっと理解しました。優遇措置を多く作り、かつそれを恒久的なものとせず時限的なものにするのは、企業や業界団体の寄付に対するインセンティブを高めるためだ、ということを。優遇措置を作ってもらうためには陳情や寄付が必要ですが、一度できてしまっても、更新のたびに税制継続のための陳情や寄付が