先日のエントリーでは、物価の上昇に見合う賃金の上昇をマクロで実現することは、非正規雇用比率上昇による雇用面からの下押し圧力が続く限り困難であり、また、今後の雇用情勢の改善をみる上で、雇用の「量」の改善よりもむしろ雇用の「質」の改善をみることが重要であることを指摘した。 一方、非正規雇用比率に関して、性・年齢別の雇用者構成が変化する中、自然に上昇し得るものだとの見方もある。例えば、1月9日付け『かんべえの不規則発言』では、「男性は昔から就業率が高く、年代による就業率差もないので、就業者数は人口動態に従って減少局面にあ」り、「女性は、高齢者層は就業率が低い時代のままであり、この層が退出し、就業率が高い若年に移動すると、就業者数は増加する」傾向がある中、女性を中心に雇用者がこのところ増加し過去最高の水準となっているが*1、この場合、「介護や福祉など年収が高くない職種ばかりで女性の雇用が増えて、全