【スタジオ4℃(1)】映画『海獣の子供』『鉄コン筋クリート』のアニメ制作会社「スタジオ4℃」で残業代未払い・労働環境改善を巡って団体交渉 アニメ制作会社で残業代未払い・労働条件明示義務違反 労基署も動いてくれない!?映画『海獣の子供』(2019年)、『鉄コン筋クリート』(2007年)などで知られる人気アニメ制作会社「スタジオ4℃」(STUDIO 4℃、正式な社名は「スタジオよんどしい」)に勤務する制作進行の男性Aさんが、ブラック企業ユニオンに加入し、同社と団体交渉を開始しましたので、ご報告します。 同社では、月100時間超えの残業や、人によっては月約200時間の残業もありました。その一方で、Aさんは自分たちに残業代が払われていないことを疑問に思っていました。 また、Aさんら社員には、自分の賃金や就業時間が定められた労働条件通知書さえ渡されていませんでした。自分の基本給や就業時間がわからなけ
海外でも高い評価を受ける日本のアニメーションの制作に関わる人の労働環境をテーマにしたシンポジウムが開かれ、若手アニメーターの厳しい労働実態が報告されました。 対象は、絵を描くアニメーターと呼ばれる職種を中心に監督やシナリオライターなどで、およそ1500人に調査票を配布したほか、インターネットでも協力を呼びかけ382人から回答がよせられました。 それによりますと、全体の平均年収はおよそ441万円で、前回、5年前に行った調査と比べ100万円余り増加しました。 これは全産業の平均年収と比較しても9万円ほど上回っています。 しかし、20歳から24歳に限ると、平均年収はおよそ155万円で全産業の平均年収を100万円余り下回りました。調査を行った団体によりますと、アニメの制作現場では若手アニメーターが大量の絵を描く作業などを担当していて、引き続き厳しい労働環境に置かれていることが分かったとしています。
経済産業省がアニメ業界の劣悪な労働環境を改善するため描画ソフトに共通規格を導入した。責任者の“感性”に左右されやすい非効率的なアニメ制作の現場はブラック化しており、アニメーターの作業負担の軽減が大きな課題となっているからだ。しかも映像化に欠かせない動画作成は多くの人手を必要とするため中国や韓国などの安価なアニメ業者に委託するケースが多い。共通規格による生産性向上で他国に頼らない環境も実現すれば、日本が誇るアニメ技術の流出も防ぐことができる。 ◆原画、動画手渡し 2月20日、経産省の地下2階の講堂に約100人のアニメ業界の関係者が集まり、「アニメのデジタル制作導入ガイド報告会」が開かれた。大手制作会社のIT化の取り組み事例などが報告され、アニメーターの間で主流となっている5つの制作ソフトのデータ規格を統一することを確認。2月末に、最終報告書を経産省に提出し、共通規格の仕様を定めた。 アニメは
「アニメがヒットしても製作委員会がもうかるだけでアニメーターには還元されない」「製作委員会の利益搾取」「広告代理店の中抜き」などアニメ制作の現場からしばしば聞こえてくるこれらの意見。アニメ制作において製作委員会の役割とはなんなのか、製作委員会は本当に悪なのか、中堅制作会社の役員と日本動画協会を取材しました。 6月7日に放送されたクローズアップ現代+「2兆円↑アニメ産業 加速する“ブラック労働”」でも、製作委員会の構造についてパネルで説明するくだりがありましたが、視聴者からは「問題点、このパネルで一目瞭然なのに」「やりがい搾取の典型」「製作委員会のシステムが一番の問題なんじゃないの?」といった疑問の声があがっていました。 物議を醸したクローズアップ現代+のパネル(番組内でのパネルを再現したイラスト) 制作会社が語る、製作委員会の役割 製作委員会とは何なのか 批判的な意見が相次ぐ中、なぜアニメ
海外でも評価が高い、日本のアニメーションの若手の制作者は、1日の労働時間が長時間にわたる一方で、平均年収は110万円余りと厳しい労働環境に置かれていることが、文化庁の委託で行われた大規模な実態調査で分かりました。 それによりますと、制作者の1日の労働時間は平均で11時間と、拘束時間が長いことが分かりました。その一方で、20代の若手が多い動画を担当する制作者は、平均年収が110万円余りとほかの産業に比べて極めて低い水準にとどまっています。 これは、人件費が安いアジア各国との競争が激しいことや、動画の制作者の多くが1枚数百円という契約で仕事を請け負っていることが要因とみられています。 調査を行った「日本アニメーター・演出協会」副代表のヤマサキオサムさんは「特に若手の労働環境が厳しいことが分かった。後に続くアニメーターが育たないと産業自体が立ちゆかなくなるおそれがある」と話しています。 団体は2
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