ほぼ毎日朝5時に起き、アルバイトのためコンビニに向かう。日中は授業を受け、帰宅するのは夜の9時。体力的にしんどくないことはない。それでも、大学に進み、好きなことを学べている。そんな今は、充実感にあふれている。 新潟大法学部1年の女子学生(19)は、生活保護を受給する母子家庭に生まれた。小学生の頃から成績優秀。周囲の助けもあり、中高一貫校に進んだ。 進学した高校で現実を思い知らされた。「君の家の経済状況だと大学進学はできない。諦めた方がいい」と教員から言われた。 1年生の冬に中退し、通信制の高校に入った。うつ病の母を支えるためがんばってバイトしよう。そう言い聞かせた。 「自分は幸せ。一心に学べている」 でも、どこかで大学を諦めたくない自分もいた。いろいろな団体に奨学金を申し込んだが、選考から漏れ続けた。 面接で言われた忘れられない言葉がある。「貧困は連鎖する。生活保護を受給している世帯の子ど