【ニューヨーク=斉藤雄太】1日のニューヨーク外国為替市場で同日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に急な円高・ドル安が進み、円相場は一時1ドル=153円台まで上昇した。1時間程度で4円超の円高になった。市場では日本政府・日銀が再び円買い介入に踏み切ったという見方が出ている。対ドルの円相場は米東部時間午後2時のFOMCの結果公表前に157円台後半で推移していた。その後は一進一退となったが、午後4
【ニューヨーク=斉藤雄太】1日のニューヨーク外国為替市場で同日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に急な円高・ドル安が進み、円相場は一時1ドル=153円台まで上昇した。1時間程度で4円超の円高になった。市場では日本政府・日銀が再び円買い介入に踏み切ったという見方が出ている。対ドルの円相場は米東部時間午後2時のFOMCの結果公表前に157円台後半で推移していた。その後は一進一退となったが、午後4
もしも日本が通貨危機におちいったら,世界経済が土台から揺らいでもおかしくない.Photo by jun rong loo on Unsplashまだ,日本の通貨は自由落下してはいない.でも,そうなるかもしれない.2021年から円は安くなってきているけれど,先月,その動きは加速した: 最新の為替相場では,円がさらに下げて,1ドル154円から160円にまで進んだ. この20年ほどのあいだ,日本を訪れたときにはたいてい頭の中で「1円はだいたい1セントか,あとちょっぴり安いくらい」と考えておいて困らなかった.いまや,円はだいたい 0.63セントになってる.これはすごい値下がりっぷりだよね. 当然ながら,日本の人たちはこの事態に動揺してる.もっともな反応だ.日本は世界でも屈指の輸入依存国で,エネルギー供給の 90% 以上,食料の 60% 以上を輸入している.円が安くなると,日本の人たちはいきなり貧し
29日の外国為替市場では、円安がさらに加速して午前中、34年ぶりに1ドル=160円台をつける場面がありましたが、日本時間の午後になって一転して円高方向に変動し円相場は1ドル=154円台まで値上がりしました。 29日、日本は祝日ですが、アジアなど海外の外国為替市場では通常通り取り引きが行われています。 アジアの外国為替市場では日本時間の朝方から1ドル=158円台前半で推移していましたが、日本時間の午前10時半すぎに円安が一気に進み、円相場は1990年4月以来、34年ぶりに1ドル=160円台をつけました。 しかし、日本時間の午後1時すぎに一転して円高方向に変動し、円相場は1ドル=155円台まで値上がりしました。 その後、午後3時すぎにかけて1ドル=157円台まで2円程度、円安方向に振れましたが、午後4時すぎには再び円高方向に動き、円相場は1ドル=154円台まで値上がりしました。 日本時間のきょ
26日のニューヨーク市場では、日銀が金融政策決定会合で今の政策を維持したことや、植田総裁の記者会見で円安への対応に踏み込んだ発言がなかったといった受け止めから、日銀の追加の利上げには時間がかかるとの観測が広がりました。 また、26日に発表されたアメリカの先月のPCE=個人消費支出の物価指数の伸びが市場の予想を上回ったことから、アメリカのインフレが根強く、FRB=連邦準備制度理事会の利下げが遅れるとの見方も改めて広がりました。 このため、日米の金利差が意識されて円を売ってドルを買う動きが一段と強まり、円相場は1ドル=158円44銭まで値下がりして、1990年5月以来、およそ34年ぶりの円安ドル高水準となりました。 円相場はニューヨーク市場に入った際には1ドル=156円台後半でしたが、そこから1円以上値下がりしたことになります。 市場関係者は「市場では日本政府・日銀が円安に歯止めをかけるための
Published 2024/03/15 21:19 (JST) Updated 2024/03/16 01:06 (JST) 日銀が18、19日に開く金融政策決定会合で、大規模な金融緩和策の柱であるマイナス金利政策の解除を決める見通しとなったことが15日分かった。決定すれば2007年以来17年ぶりの利上げで、金融政策の正常化を開始する転換点となる。連合が同日公表した今春闘の平均賃上げ率は5.28%と33年ぶりの高さで、日銀は賃金と物価がそろって上昇する好循環が実現する確度が十分に高まったとみている。 日銀はマイナス金利政策を解除した後も緩和的な金融環境を維持する方針で、事実上のゼロ金利政策に移行することを想定している。金融機関が短期金利に連動する変動型の住宅ローンや企業の借り入れなどの金利を上げるかどうかが焦点となる。 植田和男総裁は、経済の好循環の実現が見通せる状況になれば、マイナス金
自民党の政治資金問題に端を発した政治の混乱により、日本銀行はマイナス金利の解除に向けて金融政策の正常化を進めやすくなるとの見方が日銀ウオッチャーから出ている。 岸田文雄首相は金融緩和を志向する自民党安倍派に属する閣僚、副大臣、政務官の政務三役を全て交代させる意向を固めたと報道各社が報じる中、そうなった場合、日銀は政策金利の引き上げに動きやすくなると複数のエコノミストはみている。 野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは10日付リポートで、「安倍派の勢力低下は、日本銀行にとっては金融政策の自由度を高める要因」とした上で、「マイナス金利政策解除など政策修正を進めやすくなる要因と言えるのではないか」と指摘した。 大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストは、マイナス金利の解除時期について、「解散総選挙ではなく、内閣改造で済めば、1月に日銀は動ける」と予想。今月19日の金融政策決
8日の東京外国為替市場は、日銀の植田総裁の7日の国会での発言を受けて金融政策の転換が近づいているのではないかとの見方が強まり、急速に円高ドル安が進んでいます。 円相場は1ドル=147円前後で推移していましたが、7日のニューヨーク市場ではおよそ4か月ぶりに1ドル=141円台まで円高ドル安が進みました。 植田総裁の発言を受けて市場では、金融政策の転換が近づいているのではないかとの見方が強まっています。 8日の東京市場でも1ドル=142円台をつける場面もありました。 円高が進んだことで東京株式市場では日経平均株価が500円以上、値下がりしています。 日銀は今月18日と19日に金融政策を決める会合を開きますが、ここでどのような政策スタンスを示すのか市場の注目が集まっています。
要旨 5月15日の経済財政諮問会議では、清滝信宏プリンストン教授が、岸田首相や植田総裁が出席する中で、金融政策に対して非常に示唆的な発言をしていた。清滝教授は、まだ日本人が誰も受賞したことがないノーベル経済学賞で、存命中の学者の中で最も近いところに居る候補者とされる。世界レベルの知性としても知られるだけに、筆者はその人物が公式の場で何を語ったかに注目している。 目次 刺激的な発言 清滝教授の発言内容 経済成長についての苦言 (※)本稿は、ロイター通信に寄稿したものを、加筆・修正した内容である。 刺激的な発言 5月15日の経済財政諮問会議では、清滝教授が、「インフレ率が1~2%程度に定着すれば、量的・質的緩和は解除するのが望ましい」と語った。この発言は、同席している植田総裁に向けられたものである。日銀は安定的に2%と宣言しており、実質的には2%を割り込まないインフレ率を目指しているから、清滝
5/3のFRBの0.25%の利上げで、政策金利は5.25%となって、インフレへの対応も打ち止めのところまできた。確かに、物価上昇は収まってきているが、副作用の金融機関の破綻も相次いでいる。果たして、ここまで上げる必要はあったのか、そもそも、利上げには、意味があったのだろうか。主作用が乏しいのなら、副作用だけの金融政策とは、何のために行われるものなのだろう。 ……… 日銀の異次元緩和は、いくら金融緩和をしても、物価を上げられないことを証明した。それでは、逆はどうか。金融政策は、緩和も、引締めも、資産には効いても、生産には効かないのが経験則である。2022年の米国経済の動きを、ISM製造業指数で見ると、FRBの利上げと並行して、生産が低下しているが、低下は前年の半ばから始まっており、既に在庫も上昇していたから、利上げが効いたというより、自然に崩れたと見るべきだろう。 他方、利上げの後、米国の住
植田和男氏が日銀の新総裁に就任し、金融緩和政策の動向に国内外から注目が集まっている。著名な経済ジャーナリストのマーティン・ウルフは、超低金利政策とイールドカーブ・コントロールは継続せざるをえないと指摘。その理由を英経済紙の論考にまとめている。 日本銀行総裁が黒田東彦から植田和男に交代したいま、日本は極端な金融緩和政策を放棄するだろうか? 答えは「ノー」のようだ。 現行の金融緩和政策は超低金利政策とイールドカーブ・コントロール(YCC)に支えられている。植田新総裁は就任の記者会見で、この「2本柱」の継続は理にかなっていると強調した。では、これらに固執したことも妥当だったのだろうか? 筆者の答えは「イエス」だ。 最もそれは、2023年4月5日付の本紙「フィナンシャル・タイムズ」で同僚のロビン・ハーディングが論じていたように、「リスクがないから」ではない。これに代わる施策にも、リスクがあるからだ
日銀は17日発表した金融システムリポートで、約6割の地方銀行が10年後の2028年度に最終赤字になるとの試算を示した。人口減と低成長に伴う資金需要の先細りで貸し出しの伸びが鈍り、銀行間の競争が激しくなって、利ざやの縮小も続くためだ。一方、各行が注力してきた不動産融資にはバブル期の1990年末以来となる「過熱サイン」を示し、一部の金融機関に金融緩和のひずみがリスクとしてたまっていることに警鐘を鳴ら
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日銀の黒田東彦総裁の後任に植田和男氏が起用される見通しとなりました。植田氏は日本の代表的な経済学者で、1998年から7年間、日銀の審議委員を務めました。その後、再び学界に戻りました。ときどき新聞等で金融政策に論評することがありましたが、露出の少なさから広く知られる存在ではないかもしれません。改めて植田氏を紹介すると同時に、植田体制の政策運営を考察してみたいと思います。 植田氏が金融政策について広く注目集めたのは、1990年代前半に起きた「岩田・翁論争」でした。当時、上智大学教授だった岩田規久男氏(リフレ派、後に日銀副総裁)は「公定歩合操作は有効ではない」としてベースマネーのコントロールを主張。これに対し、日銀側は翁邦男調査統計局課長(当時。現在は法政大学教授)が公定歩合操作の有効性を主張しました。 この論争が起きた原因は、1)ベースマネー(当時、大宗を締めたのは銀行券)の制御性に関する岩田
日銀はいまの大規模な金融緩和策の修正を決め、これまで0.25%程度に抑えてきた長期金利の上限を0.5%程度に引き上げることになりました。日銀が金利の上昇を許容することとなり外国為替市場では事実上金融引き締めにあたるという受け止めから円高ドル安が加速しました。 日銀は20日までの2日間、金融政策を決める会合を開き、いまの大規模な金融緩和策を一部修正することを決めました。 これまで短期金利をマイナスにし、長期金利をゼロ%程度に抑えるとしたうえで、長期金利は「プラスマイナス0.25%程度」の変動幅で推移するよう調節するとしてきましたが、この変動幅をプラスマイナス0.5%程度に変更しました。 欧米の中央銀行がインフレを抑えるため利上げを続け、日本でも長期金利の上昇圧力が高まる中、日銀はこれまで0.25%を上限に金利の上昇を抑え込んできました。 今回、長期金利の上限を0.5%程度まで引き上げ、変動幅
日銀は19~20日に開いた金融政策決定会合で、大規模緩和を修正する方針を決めた。従来0.25%程度としてきた長期金利の変動許容幅を0.5%に拡大する。20日から適用する。長期金利は足元で変動幅の上限近くで推移しており、事実上の利上げとなる。変動幅の拡大は21年3月に0.2%から0.25%に引き上げて以来となる。黒田東彦総裁が20日午後に記者会見を開き、決定内容を説明する。歴史的なインフレで海
21日夜から22日未明にかけて一時、1ドル=144円台まで7円以上、円高ドル安が進む場面があり、政府・日銀がドルを売って円を買う市場介入に踏み切ったとみられます。今後の政府・日銀の対応に市場関係者の警戒感が一層高まっています。 外国為替市場では日本時間の21日夜、海外の取り引きで円売りドル買いが加速し、円相場は一時、1ドル=151円90銭程度まで値下がりしました。 ところが日本時間の午後11時半すぎに、円相場は突然、円高方向に振れ、およそ2時間で1ドル=144円台半ばまで7円以上、変動しました。 政府・日銀が急速な円安に歯止めをかけるため介入の事実をあえて明らかにしない、いわゆる「覆面介入」でドル売り円買いに踏み切ったとみられます。 その後、外国為替市場で円相場は、1ドル=147円台後半まで値下がりしましたが、今回の市場の動きについて政府・日銀から今のところ公式な発表はありません。 政府・
日銀の黒田総裁はアメリカ・ワシントンで開かれた金融関係者らが集まる討論会に出席し、日本の物価上昇は賃金の上昇を伴っておらず一時的なものだとして経済を下支えするため、大規模な金融緩和を続ける姿勢を強調しました。 日銀の黒田総裁は、15日、アメリカ・ワシントンで開かれた国際機関や中央銀行など金融関係者らが集まる討論会にスピーカーとして出席しました。 この中で黒田総裁は「日本では、物価上昇率が2%を超えているが原材料費などのコストの上昇によるもので、来年度の物価上昇率は2%を下回ると予想される」と述べ、今の物価上昇はエネルギー価格の上昇などに伴う一時的なものだという認識を示しました。 また、黒田総裁は、欧米の経済はコロナ禍の前を上回る形で回復しているが日本の経済の水準はそこまで至っていないとしたうえで賃金の上昇といった経済の好循環も生まれていないなどと指摘し、利上げを急ぐ欧米との経済状況の違いを
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