オービックが断トツの利益率を確保できる要因の1つに、システム開発から導入サポート、運用まで一気通貫で受託する自前主義があると言われている。ただ、自前主義だから収益率が上がるわけではない。注目したいのは売上原価と販管費だ。 両費用の多くは営業や開発、導入などを担う社内ITエンジニアの人件費が占める。これらの数字はここ5年ほどは約340億円で横ばいだ。売上高は増えているのに売上原価や販管費は変わらないため、それらを差し引いた営業利益が伸び続けている。 ある競合ベンダーはオービックについて「パッケージがいくつもの半製品で構成されており、顧客の要望に合わせて簡単にカスタマイズできる。自前主義というより、外注を使う必要がないほど導入に手間がかからない仕組みということだ」と舌を巻く。手間のかかる作りこみ作業が発生しにくくなっており、人件費が膨らむのを抑えているとみられる。 2位のトレンドマイクロは売上