平成元年、流行語大賞で新語部門金賞に選ばれた「セクシャル・ハラスメント」。それから30年が経過した現在でも職場でのセクハラはなくなりません。男性学の第一人者である田中俊之先生が、男性がセクハラ発言をしてしまう背景と対応法を解説します。 50代のおじさんたちは雑談が苦手 「おめかしして、今日はデート?」「彼氏はいるの?」などと言ってしまうセクハラおじさんの肩を持つつもりはないのですが、彼らが唐突にそうした発言をしてしまう背景を知っておく必要はあると思います。まず、そもそも、50歳ぐらいのおじさんたちは雑談が下手な生き物なのです。年下の女性とエレベーターなどで一緒になってしまうと、天気のことぐらいしか話題がない。 しかも、彼らはバブルを経験した世代。若い頃は夏になると恋人と海へ行き、冬はスキーへ行くという恋愛が当たり前の時代に生きてきました。だから、おそらく彼らにとって恋愛は“皆がしている”も